茨城県教育委員会が入る茨城県庁=水戸市で、韮澤琴音撮影

 平日に博物館に行ったり、普段の大学の様子を見に行ったりしても欠席扱いにしません――。茨城県教育委員会は4月から、平日に学校を休み、学校以外の場所で体験活動をする「ラーケーション」と呼ばれる取り組みを全県立高とその付属中など107校で始めた。

 県教委によると、都道府県単位での導入は愛知に続いて2例目という。ラーケーションとは、ラーニング(学習)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語。新型コロナウイルスの感染が拡大した時期に学外での体験活動が思うようにできなかったことを踏まえて、県教委が導入を検討してきた。

県教育委員会が想定しているラーケーションの実施例=県教委の公表資料から

 ラーケーションを利用するには、保護者の申請が必要だ。計画を立てた上で、原則1週間前までに各学校の指定された方法で申請し、生徒が体験活動を実施。水族館や博物館でじっくり見学▽興味のあることについて研究者気分でリポートを作成▽将来の進学先となる大学や専門学校の普段の様子や街の雰囲気を味わう――などいった活動を、県教委は想定している。

 年間で最大5日は欠席扱いにはならず、体験前の計画書や、体験後の報告書などの提出は不要だ。県教委は「学びの深化や自分の人生をより豊かするために、いろんな学びを経験してほしい」と話している。【寺田剛】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。