奈良県三宅町伴堂の町交流まちづくりセンター「MiiMo(ミーモ)」で町内産の金ゴマが限定販売され、売れ行きが好調だ。町は5月、農家が生産・加工する様子を紹介する動画を公開して販売を支援。約4平方キロと日本で2番目に小さい町・三宅発で、小さな粒のキラリと光る特産品として注目されている。
町産金ゴマ「Miyake Golden Sesame」として浅煎り・中煎り・深煎りの3種類がパッケージ販売され、1袋(50グラム)各700円。町内の農家有志が2023年11月からMiiMoで販売したところ、1カ月間に最高で47袋が売れるヒットとなった。
金ゴマはゴマの中でも香りが高い。特に三宅町産は少量ずつ加工し、焙煎(ばいせん)したてを売るため好評といい、町のふるさと納税返礼品としても23年12月から提供を始めている。
国内で消費されるゴマは99%がアフリカなどからの輸入品だが、近年国内で稲作の副業による栽培が増えている。三宅町内では14年に農家有志が金ゴマ栽培を始め、21年には農地が計53アールにまで広がった。町は加工も地元で手掛けることで特産品にしようと、コーヒー豆の焙煎機メーカー「ダイイチデンシ」(京都)と22年、連携協定を結び、機械を無償で借りた。町はゴマ用に調整した焙煎機をMiiMoに設置し、農家の生ゴマの加工を行っている。
また町はPR動画「三宅の金ゴマ おいしい金ゴマができるまで」をユーチューブで公開。農家の丁寧な仕事ぶりを紹介している。町産業振興課の藤井淳主査は「大きな利益は出ないが、金ゴマは希少価値があり、三宅を全国の人に知ってもらうきっかけにしたい」と話している。販売の問い合わせはMiiMo(0745・44・3082)。通信販売には対応していない。【皆木成実】
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