身が大きく肉厚な「丹後とり貝」(京都府舞鶴市提供)

高級食材として知られる京都府北部の特産品「丹後とり貝」の出荷が22日、府漁業協同組合舞鶴地方卸売市場(京都府舞鶴市)で始まった。この日は昨年と比べて約1千個少ない約9千個が地元や東京、大阪など全国の消費地に出荷された。6月中旬までのシーズン中に、昨年の約2倍となる約25万個の出荷を見込む。

丹後とり貝は殻付き重量が100グラム以上のトリガイの地域団体商標で、一般的なトリガイより身が大ぶりで肉厚、うま味が豊富なのが特徴。府農林水産技術センター海洋センター(同府宮津市)で生産された稚貝を、エサとなるプランクトンが豊富な舞鶴湾などの府北部の内湾で約1年間育成(養殖)する。平成20年には水産物で初めて「京のブランド産品」に認証された。

「丹後とり貝」の出荷準備をする漁業者=京都府舞鶴市の舞鶴湾(同市提供)

昨年は国の基準値を超える下痢性貝毒が検出されたことに伴って約1カ月間、舞鶴湾産の養殖トリガイの出荷を停止。出荷量は約13万個にとどまっていた。

舞鶴地方卸売市場近くの「道の駅 舞鶴港とれとれセンター」では入荷したばかりの丹後とり貝が店頭に並び、観光客らが初夏の味覚に舌鼓を打っていた。(橋本亮)

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