山梨県笛吹市と旅行大手のJTBは共同で、同市芦川町の富士山絶景スポットである「FUJIYAMAツインテラス」の入り口にあたる場所に新しい観光関連施設を25日に開業する。オープンを前に23日、関係者によるセレモニーが開催された。この中で山下政樹市長は「これまで年間2万人だったツインテラスの来場者を5万人に増やしていく」計画を表明した。
ツインテラスに向かう山道は自然保護と危険防止のため自家用車の乗り入れを禁止。約3キロ手前の「すずらん群生地駐車場」に自動車を止め、ここからバスに乗り換え、絶景スポットに向かうパーク&ライド方式をとっている。
新施設の「リリーベルヒュッテ」は、このすずらん群生地駐車場の隣接地にウッドデッキを整備すると同時に、トレーラーハウス計5台を使って、カフェや特産品、土産物の販売店、観光案内所を備える。営業時間は午前9時から午後4時までで、12月から4月下旬までの冬季期間は休業する予定だ。
コロナの感染拡大がおさまる中で、富士山を見るために山梨県の富士河口湖町や富士吉田市には訪日外国人観光客が急増している。山下市長は「ツインテラスの絶景を訴求し、外国人観光客の来場を増やし、それから笛吹市など甲府盆地の周遊につなげるよう取り組んでいきたい」と話す。JTBも河口湖からツインテラスへのツアーを設定する予定だ。
ツインテラスのある標高1600メートルの新道(しんどう)峠は、真正面に富士山を望み、東西約39キロに及ぶその裾野の広さを実感できる。手前には河口湖、さらに山中湖も一望できる山梨県でも有数の富士山絶景スポットだ。これまでは登山や写真の愛好家などの知る人ぞ知るという場所だったが、もっと手軽に楽しめるようにと、笛吹市が令和3年7月に、ツインテラスをオープンし、バスでアクセスできるようにした。今回JTBと連携することで来場者増と認知度向上を目指す。
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