多くの人でにぎわう国際線出発ロビー=関西国際空港で2024年4月27日午前10時18分、加古信志撮影

 関西国際空港で27日、大型連休を海外で過ごす人たちの出国ラッシュが始まった。海外旅行の需要は新型コロナウイルス禍が落ち着き回復傾向にあるが、急激な円安が直撃。国際線の出発ロビーにいた旅客らは「久しぶりの海外でわくわくする」「円安なので節約したい」と話した。

 親子2人でフランスとスペインへ行く大阪府枚方市の会社員、尾上美映子さん(53)は「おいしいものを食べ、別世界に浸りたい。円安はつらい。買い物をする予定はなく、食料品をテークアウトしたり、バスや電車を使ったりして、ぜいたくしないように心がける」と話した。

 2泊3日で韓国を旅行する兵庫県姫路市の保育士、鶴田望祐さん(22)は「新型コロナの影響で、海外へ行くのは5年ぶり。このために仕事を頑張ってきたので、自分へのごほうびと思って楽しみたい」と笑顔を見せた。

 空港を運営する関西エアポートによると、27日の出国者は3万6600人で、26日~5月6日の国際線旅客数は68万2600人を見込み、コロナ禍前(2019年同期)の8割まで回復する見通し。円安や現地の物価高、航空券の高止まりの影響で、行き先は韓国や東南アジア、台湾など旅費を安く抑えられる近場が人気がある。

 入国のピークは5月5日。【中村宰和】

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