日本感染症学会と日本呼吸器学会、それに日本ワクチン学会は、10月1日に始まった新型コロナワクチンの定期接種についての見解を公表しました。

それによりますと、国内外の調査研究で
▽新型コロナで高齢者が重症化したり、死亡したりするリスクは、インフルエンザよりも高いほか
▽感染した場合、心臓や血管、呼吸器の病気のリスクが上がるといったことが報告されているとして、高齢者には、新型コロナワクチンの接種を「強く推奨する」としています。

また、見解では、今回の定期接種で使われている5種類のワクチンの有効性や安全性について詳しく解説しています。

このうち、今回初めて接種に使われている「レプリコンワクチン」と呼ばれる新しいタイプのワクチンについては、免疫反応を起こす遺伝情報を含むmRNAという物質に加え、そのmRNA自体を体内で増幅する酵素も組み込まれていることを説明したうえで、
▽ワクチンに感染力のあるウイルスなどは含まれておらず
▽接種を受けた人が周囲の人に感染させる「シェディング」と呼ばれるリスクはないとしています。

日本ワクチン学会の中野貴司理事長は「新しいタイプの新型コロナワクチンに関する科学的ではない情報が広まっている現状を放置することは、学会として適切でないと考えている。正確な情報を踏まえたうえで接種の判断をしてほしい」と呼びかけています。

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