子育てならぬ「孫育て」のノウハウをまとめた「祖父母手帳」を栃木県佐野市が発行した。育児のスタンダードや考え方が時代とともに変化する中、世代間ギャップを埋め、子育てサポートに役立ててもらう。母子健康手帳の交付時に希望する母親に渡す他、公民館などで配布している。
共働きの増加などに伴い、子育ての支援役としてばかりでなく孫育ての主体として祖父母世代の存在感が増している。子育て常識の変化への戸惑いや不安を軽減し、楽しみながら育児に参加してもらおうと祖父母向けの育児手帳を導入した。さいたま市や名古屋市、県内では日光市、矢板市などが先行している。
A5判33ページでカラー印刷、3000部作成した。今昔の子育て常識を比較した特集では、だっこの効能、卒乳やおむつはずれの時期、日光浴など15項目を対照。例えば、断乳・卒乳の項目は「母子手帳に『1歳までに断乳』の記載があった」(昔)、「子どもが自然におっぱいから離れるまで授乳して問題ない」(今)と記すなど時代の移ろいを実感させる。
他に「ギッタン バッコン」や「おちゃらかホイ」、わらべ歌など昔ながらの遊び、転落や誤飲などの事故防止の要点、孫とのお出かけスポットなどを紹介。また、市の支援制度、保育・教育施設、相談窓口などの情報を網羅した子育てハンドブック電子書籍版など関連サイトにアクセスできるQRコードも載せている。問い合わせは同市こども課(0283・20・3023)。【太田穣】
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