JR九州本社=福岡市博多区で2020年6月、石田宗久撮影

 JR九州は13日、2025年春のダイヤ改正(3月15日)を発表した。新型コロナウイルス禍からの回復基調もあり、24年春から全体的に便数などは増加傾向にある。山陽・九州新幹線では、25年4月開幕の大阪・関西万博への来場を見越し、鹿児島中央発新大阪行きの始発時刻を35分前倒しし、新たに午前6時発の鹿児島中央発新大阪行き「さくら574号」を週末限定で運行する。通勤通学の需要から在来線特急は「ソニック」「きらめき」などで本数や車両数を増やし、輸送力を向上させる。

 24年春と比較して九州新幹線は2本増、在来線は特急8本増、快速・普通列車で1本減。九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)は本数は変わらないものの、朝の通勤通学時間帯の長崎行き「かもめ1号」が嬉野温泉(佐賀県嬉野市)にも停車する。

 特急は、夕方通勤通学時間帯の「ソニック」の一部を6両から7両に増やす。朝の通勤通学時間帯には、博多発小倉方面への「きらめき2号」を増発するほか、「かささぎ」の停車駅に二日市(福岡県筑紫野市)を新たに加える。

 半導体産業の活性化に伴い、豊肥線の熊本発普通列車の一部で、運転区間を光の森(熊本市北区)から肥後大津(熊本県大津町)に延長する。

 ダイヤ改正に合わせ、宮崎県内の在来線普通列車で検討していた車掌業務廃止も予定通り実施する。日豊線の鹿児島駅と竜ケ水駅間の新駅「仙巌園(せんがんえん)駅」(鹿児島市)については、3月15日に開業することも明らかにした。【植田憲尚】

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