女子体操の杉原愛子(24)が、性的な目的での盗撮被害を防ぐための衣装「アイタード」を作り、新しい選択肢を示している。ハイレグのレオタードの着用が慣例となっている中で、股下まで生地がある衣装で大会に臨んだ。

  • 「アイタード」を着用して大会に出場した杉原愛子。男性の声などに背中を押され、新たな選択肢を作った

 杉原はかつて、試合の衣装はハイレグしかないものだと思っていた。一方で、ネット上で自分の画像が性的な話題として扱われ、ひわいなメッセージがSNSで送られてくることもあったという。

 そこで、自ら立ち上げた会社「TRyAS」でアイタードを作った。体操を習う少女の母親からは「将来的にレオタードを着せたくなかった。選択肢を作ってくれてありがとう」というメッセージが届いた。

 アイタードを着用して出場した今月中旬のNHK杯では最後まで上位を争ったが、結果は5位。パリ・オリンピック(五輪)代表にはあと一歩届かず、補欠という立場になった。それでも、「アイタードという選択肢があるということを皆さんに伝えたい」。

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