元世界ランキング4位で34歳の錦織選手は、股関節や足首のけがなどからおよそ8か月間、大会への出場を見合わせ、ことし3月のツアー大会で一時復帰を果たしたものの、その後は出場せず調整を続けてきました。

26日開幕した全仏オープンに、けがで長期離脱した選手に対する救済措置を使ってエントリーした錦織選手は、2021年の全米オープン以来3シーズンぶりの四大大会出場となりました。

大会初日の男子シングルスの1回戦では、予選を勝ち抜いて本戦に出場した世界166位で22歳のカナダの選手と対戦し、第1セットは第4ゲームで相手にブレークを許してリードを奪われる展開となりました。

錦織選手はここから持ち味の粘り強さを発揮し、ゲームカウント2ー5で迎えた第8ゲームから5ゲームを連取して7ー5と逆転し、最初のセットを取りました。

第2セットは終盤にミスが目立ちタイブレークにもつれましたが、フォアハンドの鋭いショットを決めるなど4ポイントを連取し、7ー5で奪いました。

しかし、第3セットと第4セットは連続で落とし、最終セットに入る直前に錦織選手はメディカルタイムアウトを取って、腰のあたりのマッサージを受けました。

そして迎えた第5セット、錦織選手は粘り強くボールを拾ってラリーを制し、最後は第12ゲームで相手のサービスゲームをブレークして、このセットを7ー5で取りました。

錦織選手は4時間22分の熱戦を制してフルセットの末、3対2でカナダの選手を破り、四大大会ではおよそ2年9か月ぶりの勝利で2回戦に進みました。

このほか男子シングルスの日本勢は、世界80位のダニエル太郎選手が、世界6位で今大会の第6シードの選手にセットカウント1対3で敗れて1回戦敗退となりました。

また、世界162位で20歳の望月慎太郎選手は、世界8位のポーランドの選手と競り合いましたが、フルセットの末2対3で敗れました。

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