決められた時間内に走った距離を競い合う「第3回弘前24時間走/48時間走/6日間走選手権」と「100キロウルトラマラソン」が20~26日、弘前市運動公園(青森県弘前市豊田2丁目)で開かれた。6日間(144時間)の部は国内で初めて開催され、海外で記録されていた日本人の記録を3人が更新した。

 各種目とも国内トップクラスの長距離ランナーらがそれぞれの限界に挑戦。6日間走は2005年11月にオーストラリアで記録された814.4キロが日本人の最高記録だったが、横浜市の会社代表、吉沢協平さん(48)が827.201キロ、大阪府の自営業、赤松亮さん(40)が820.694キロ、東京都のタレント、奏(かなで)かおるさん(35)が817.571キロを記録した。

 主催はNPO法人「スポーツエイド・ジャパン」(事務局・埼玉県毛呂山町、舘山誠代表)。時間走に計約150人、100キロに50人が参加した。コースは日本陸上競技連盟が公認した運動公園内の陸上競技場と外周を合わせた1周1・25キロ。24時間走は世界選手権の日本代表選考の対象で、100キロは同連盟の公認大会だった。

 弘前市出身の舘山代表は長距離を走るのに適した気候の中、記録が伸びるように快適な環境を整備することにこだわった。エイドステーションはスタッフが24時間態勢で豊富な飲食物を提供。カレーやシチュー、ゆで卵や果物、温かい津軽そばや筋子ご飯など郷土食も振る舞われた。

 吉沢さんは「細かい戦略を練り、目標通りに実現できた。今後は世界を舞台に戦いたい」、赤松さんは「どれだけ睡眠を削って走り続けられるか考えた。うまくいけてうれしい」、奏さんは「応援が励みになり、感動しながら走った。あきらめず、気持ちは絶対に負けないと思っていた」とそれぞれ話した。

 舘山代表は「選手が競技に集中できる環境や給水所の運営など経験したことがないことも多かった。無事に終了して安心した。今後、弘前で大会を定着させたい」と話していた。(小幡淳一)

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