(1日、春季近畿地区高校野球大会準決勝 京都国際5―1天理)
最後の打者を三振に仕留めた京都国際の中崎琉生(るい)さん(3年)は、試合を振り返りながら、ゆっくりとマウンドを降り、仲間のもとへ向かった。「守備に助けてもらった。勝てたのは、大きい」
天理打線に1点を奪われたものの、被安打4、8奪三振の完投勝利だ。
選抜大会の1回戦で敗れた後、投球フォームの改善に取り組んできた。直球の球速よりも伸びを重視し、下半身の使い方などを見直したという。
登板しても思うような結果が出ないことが続いていたが、春の京都府大会の決勝や、近畿大会の初戦で好投した2年生左腕の西村一毅(いっき)さんの活躍に刺激を受けたという。「先輩としてはうれしい。でも、一人の投手としては、悔しかった」
強い思いで臨んだこの日のマウンド。九回以外は連打を許さず、伸びのある球で三振を奪った。
「球の質にこだわってきてよかった。制球にさらに磨きをかけたい」。京都国際の「背番号1」を背負う左腕は、そう言って、次を見据えた。(八百板一平)
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