(1日、埼玉西武ライオンズ4-3読売ジャイアンツ)
八回に代打で2年ぶりの一発を放った左打者に、サヨナラの好機が回ってきた。
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同点に追いつき、なお九回2死一、二塁。埼玉西武ライオンズの元山飛優(もとやまひゆう)は「まっすぐと割り切っていた」。真ん中に入ってきた直球を引っ張ると、速いゴロは右前へ。「叫びすぎて、のどが痛い。野球やっていてよかったと思える瞬間」。二塁走者が本塁を踏んだのを確認し、一塁付近で両手を上げて飛び上がった。
ヤクルトでは結果を残せず、今季からトレードで加入。開幕から2軍だったが、左太ももの張りを抱えた平沼翔太に代わって前日に1軍に昇格した。25歳は「ライオンズに来させてもらったのはすごいチャンス」とらえ、キャンプから振り込んできた成果を発揮した。
子どもの頃から西武が好きだった。球団も佐久長聖高(長野)時から注目していた。渡辺久信監督代行も当時シニアディレクターとして練習試合を視察し、「ポテンシャルの高い選手」と評価していたという。それを人づてに聞き、「長野まで足を運んでくださってうれしかった」と振り返る。だから移籍して「縁のあるチームに来させてもらった」と感謝する。
その渡辺監督代行の前で放った殊勲打。「ゼネラルマネジャーから監督に変わられた。交流戦で乗っていけるよう、ピースになれるように頑張っていきたい」と取材の最後まで丁寧に話した。(堤之剛)
選手や監督代行のコメント
又木(巨) ドラフト5位の新人はプロ初登板で6回無失点。「緊張した。四球を多く出してしまった。野手に助けられ、なんとか抑えられてよかった」
渡辺監督代行(西) 「(渡辺)勇太朗がよく頑張った。あの厳しい中で2点は取られたけど、よく投げてくれた」
蛭間(西) 同点適時打。「高校(埼玉・浦和学院)の同級生の(渡辺)勇太朗に勝ちをつけてあげたいと思っていた。負けを消すことができてよかった」
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