(2日、春季近畿地区高校野球大会決勝 智弁和歌山2―3京都国際)
追いつかれてもすぐに突き放せるところが、智弁和歌山の強みでもある。
1点リードの六回に同点とされ、迎えた七回表。1死満塁の場面で藤田一波選手(2年)が打席に立った。
球を見極め、フルカウントからの6球目。「狙っていた直球がきた」。鋭い当たりはセンターに飛び、三塁走者をかえす犠飛になった。
四回まで無安打に抑えられていたチーム。なんとか主導権を握りたい。「よければ適時打、外野に持っていけば犠飛。絶好の場面で打って、すぐに取り返すことができた」と胸を張った。
一方で終盤、守りで手痛いミスが続いた。七回には遊撃手に失策が続き、打たれないまま同点に追いつかれた。九回2死二塁からは暴投で走者に三塁への進塁を許し、最後も暴投でサヨナラ負け。
「ミスをしていたらすぐに失点につながる」と中谷仁監督。ただ「秋の近畿大会には出られなかったが、ここまでいいチームになってきている。この試合で、夏の課題が見つかった」と前を向く。(寺沢尚晃)
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