(9日、プロ野球 横浜DeNAベイスターズ8―5福岡ソフトバンクホークス)
「夢」だったスタジアムは3万人超で埋まる。憧れだった先輩たちが打って、守ってくれた。
「いや~、うれしかったです。今日は持ってるなって」。DeNAのルーキー石田裕太郎(中大)は試合中、何度も何度もうれしそうに笑った。
- 筒香嘉智が経験した「生きるか、死ぬか」の4年間 繰り返した覚悟は
プロ初先発の相手はパ・リーグ首位を独走するソフトバンク。だが、臆さない。「カウント負けはしないように」と、ストライクゾーンで勝負した。一回のピンチを脱すると、大学の3学年先輩の牧が早々に満塁本塁打で援護してくれた。さらに気持ちが乗った。
横浜市出身。昨秋のドラフトで5位指名を受けたときは、涙を流した。「野球を始めた時からベイスターズファン。毎日テレビ中継を家族で見ながら、『絶対ベイスターズに入る』と言ってごはんを食べていた」
もちろん「ハマスタ」にもよく通った。小学校の修学旅行には、筒香のユニホームを着ていった。その背番号25は二回、難しい左飛を好捕してくれた。頼もしい先輩野手たちを、22歳はイニングを終えるたび、笑顔で出迎えながらベンチに戻った。
5回1失点でプロ初勝利。「ベイスターズの選手みたいに、かっこよくなりたいと思って野球を続けてきた。まだ1勝。もっと勝って(ファンに)勇気を与えられる投手になりたい」。かっこいいベイスターズの選手へ、一歩を踏み出した。(安藤仙一朗)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。