来月行われるテニス大会で、優勝を目指す杉村太蔵さん。本番を前に“最強”の人物が立ちはだかった。
■毎週、大阪まで練習に…
来月の大会本番を想定した練習試合。相手は、日本で出場した大会で全勝を誇る、元フィリピンNO.1プレーヤー。“最強”の相手との対決で見えた優勝へのヒントとは?
高校時代、国体で優勝した経験を持つ杉村さん。 100年以上の歴史がある「毎日テニス選手権」優勝に向け、専属の長野宏美コーチと日々練習を積んできた。そんな杉村さんに、試練が降りかかる。 杉村さん「長野コーチなんとこの4月、大阪に転勤になる。今度、大阪にラケット背負って行く」 長野コーチが拠点を大阪に移すことになり、杉村さんは4月以降大阪まで足を運び、二人三脚で練習を続けている。
そんななか、先月下旬に本番を想定し“最強”の相手との練習試合に臨んだ。
フィリピン出身のローランド・ルエル選手(46)。杉村さんが出場する45歳以上の部の去年の優勝者だ。過去には、国際テニス連盟が主催する国別対抗戦「デビスカップ」にフィリピン代表として5年連続出場。2022年から、日本でテニススクールのコーチを務めている。
ローランド選手とのウォーミングアップを終え、杉村さんはこのように話した。
杉村さん「今までで一番強い、やった感じ。全然レベルが違う」
最強選手との練習試合に、大阪から長野コーチが駆け付けた。
長野コーチ「相手が強いってことは自分のレベルも上がるので、自分のレベルも上げて」 杉村さん
「めっちゃポジティブ」
次のページは
■“最強”選手は「すごいプレッシャー」■“最強”選手は「すごいプレッシャー」
優勝するためには、何が必要なのか。ヒントをつかむための重要な試合が始まった。
杉村さん「お願いします!」 去年の大会で優勝したローランド選手に挑む杉村さん。第1セットは、力強いサーブが相手コートに突き刺さる。さらに、ローランド選手のリターンはアウト。杉村さん、第1ゲームキープ。
そして第3ゲームは、杉村さんが得意とするサーブ&ボレーが見事に決まる。しかしこの後、去年のチャンピオン、ローランド選手が本領を発揮する。
的確なショットでポイントを重ね、ゲームを連取。第1セットは6―3でローランド選手が取った。
続く第2セット。この日1番のプレーが杉村さんから飛び出す。ローランド選手に振り回されながらも食らいつき、意地のポイント!しかしその後は、杉村さんは疲れからか足が動かず、ローランド選手に圧倒される展開に。
第2セットもローランド選手が奪い、チャンピオンの実力を見せつけられた。試合後、杉村さんに対しローランド選手はこのように話した。
ローランド選手「ファーストセットは毎ポイント(杉村さんの攻めが)すごいプレッシャーで、対応するのに苦労した。ミスを誘うしかなかったよ。だからセカンドセットはできるだけ、走らせるようなショットを打ったんだ」
次のページは
■優勝に必要なものは?■優勝に必要なものは?
「今までで最強の相手」との対戦から、杉村さんは優勝へのヒントを少しつかんだようだ。
杉村さん「いやぁ、強かった。強かったけども、僕自身のプレーはそんなに悪くないというか、1年間やってきて、順調にいってるなあと。ちょっと後半バテてしまったんですけどね。自分のいいプレーをしたら、かなりきょうみたいな強敵でも十分通用する可能性はあるなあと実感としてありました」
今回杉村さんと対戦し、来月の大会で同じクラスに出場するローランド選手から、優勝を目指す杉村さんに贈る言葉を伺った。
ローランド選手曰く、「優勝に必要なものはモチベーション、パッション、リラックス。一番大事なのはパッション。杉村さんにはそれがある」とのことだった。そのうえで今後の杉村さんの課題としては「もっと攻めのパターンを増やしたほうがいいと思う。これによって、相手に動きを予測させなかったり、通用しない時に別の攻め方ができる」と話していた。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年6月12日放送分より)
この記事の写真を見る鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。