(13日、プロ野球 東北楽天ゴールデンイーグルス3―0読売ジャイアンツ)
今季60試合目。前日、最大9あった負け越しをなくした楽天にとって、初の勝ち越し1への流れをつくったのはプロ4年目の藤井聖(まさる)だった。
投球スタイルは「のらりくらりといく」(今江監督)技巧派左腕だ。走者を出しながらもゾーンで勝負できる。二回無死一塁、四回1死満塁、五回1死一塁のピンチは、いずれもひっかけさせて併殺打に仕留めた。
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5回無失点でマウンドを譲ったのには、事情がある。2日ほど前に発熱し、手にしびれを感じていたという。「39度2分ぐらいまで。今日は平熱に戻っていたが、体調が悪いのは残っていた。気合と根性で投げました」。交流戦に入って3勝を稼ぎ、チーム最多となる5勝目だ。
チーム防御率は交流戦前まで、12球団で唯一の4点台だった。それが、この夜を終えて、12勝3敗で単独首位をゆく交流戦だけなら、2.25。3試合制で戦うセ・リーグ球団相手に力を発揮でき、快進撃につながっている。
永井投手コーチは「先発が試合をしっかりつくって、良い状態で中継ぎに渡せている。対戦する打者が多くない中、自分の良いボールを選択できている」とうなずく。
楽天が14日の広島戦に勝ち、2位ソフトバンクが引き分け以下に終われば、19回目を迎えた交流戦で初優勝。引き分けても、ソフトバンクが負ければ優勝が決まる。(笠井正基)
「初回から様子が良くなかった」
今江監督(楽) 「(藤井は)初回から様子があまり良くなかった。指のしびれがあったみたい。球審に気づかれているぐらいなので」
フランコ(楽) 四回に先制打。「一番良い働きができたかなと思う。チームのために活躍できるようやっていきたい」
楽天が3連勝
楽天が3連勝。四回にフランコの適時打で先制し、継投で逃げ切った。5回無失点の藤井がチーム最多の5勝目。巨人は今季初の6連敗。
フランコが先制打
ともに勝率が5割同士の一戦。前日、最大で9あった負け越しをなくした楽天が、5連敗中で勝率5割に逆戻りした巨人から、先手を取った。
四回、鈴木大と渡辺佳の連打などで2死一、三塁と攻め、フランコが適時打を中前へ運んだ。直前の打席で空振り三振を喫した、巨人先発・井上のフォークをとらえた。「甘い球が来たらいこうと思っていたから、いい打撃ができてよかった」。交流戦から1軍に再昇格した助っ人が、前夜の3ランに続き、貴重な一打を放った。
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