(25日、プロ野球 広島東洋カープ3―0東京ヤクルトスワローズ)

 91球。広島の森下暢仁が被安打2、無四死球で今季初完封を飾った。

 試合開始直後から雨が降り続ける悪コンディションの中、唯一のピンチは六回だけ。安打と犠打で1死二塁とされたが、「とにかくアウトを取ることだけを考えた」。1番西川遥輝を三ゴロ、2番丸山和郁は遊ゴロに抑える。すると、直後の攻撃で味方が3点を援護してくれた。

 前回登板した6月12日の西武戦は、五回に突然崩れて5点を失った。「悔しいというより、同じことを繰り返さないように、ランナーを出しても粘り強くやろうと意識していた」

 打席でも存在感を示す。1打席目に右前に流したのを皮切りに3安打した。1試合3安打は今季2度目で、打率は4割2分9厘にまで上がった。それでも、「たまたま間を抜けているという感じ」と表情を少し緩めたくらいだった。

 完封勝利は通算6度目。入団した2020年から5年連続での達成になる。こちらは、「もう常に、毎年したいなと思っている。こういう早い段階でできたのは良かったと思う」。

 カードの2戦目での登板が続いていたが、今回から6連戦の初戦を任されることになった。チームは首位。新井貴浩監督は「週の頭で、すごく大きい。立ち上がりから真っすぐで押し込めていたし、すべての球種を操れていた。投げて良し、打って良し。何も言うことはございません」と絶賛した。(上山浩也)

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