第106回全国高校野球選手権滋賀大会が6日、開幕した。大津市のマイネットスタジアム皇子山で開会式があり、続いて1回戦2試合があった。開幕戦は、立命館守山が彦根工を10―0の五回コールドで下した。7日は皇子山と彦根市のHPLベースボールパークで1回戦計4試合が予定されている。

 開会式は午前9時50分に始まった。大会委員長の大久保雅生・県高校野球連盟理事長が開会を宣言すると、ファンファーレが響いた。滋賀短期大学付属高校吹奏楽部の部員6人がグラウンドに立ち、トランペットやトロンボーンを演奏した。「練習してきた演奏を聴いてもらえてよかった」と部員の杉村雪華さん(3年)。

 ファンファーレを合図に、6校連合チームを含む53校48チームが入場行進。昨年優勝の近江が先頭でグラウンドに入り、準優勝の滋賀学園が続いた。

 選手たちは観客の手拍子を受けながら、胸を張ってグラウンドを一周。その後、飛来したヘリコプターが始球式用のボールを投下すると、ひときわ大きな拍手がわいた。

 開会式の司会は大津商業高校放送部の西村望未さん(3年)と小崎愛菜さん(3年)が務め、近江の大石尚汰主将(3年)が大会優勝旗を返還した。

 大会会長の馬場光仁・県高野連会長は「滋賀県の高校野球ファンの熱い視線が注がれている。勝敗にかかわらず練習の成果を発揮して、悔いのない熱戦でその期待に応えて下さい」とあいさつした。(仲程雄平)

八幡商の安田主将が選手宣誓

 「私たちは野球が大好きです。野球によって大切な仲間に出会い、仲間がいたことで厳しい練習も、落ち込んだときも、励まし合い乗り越えることができました」

 八幡商の安田仁之介主将(3年)は選手宣誓で「仲間」への思いを込めた。「全ての高校がライバルであり、同じ夢を追ってきた仲間」と考え、球場にいる全部員が同じ思いで大会に臨めるような文章にしたという。

 宣誓の内容は、野球を教えてくれた父の幸平さんと共に考え、監督らにアドバイスをもらい完成させた。2年前に滋賀大会の宣誓を務めた先輩にも聞いてもらって本番に臨んだ。宣誓することを喜んでくれた父や家族からは「高校球児代表としてしっかり、堂々とやってこい」と送り出された。

 大役を終え、「緊張せず堂々としゃべれた。春のリベンジをして甲子園をめざしたい」。仲間と、最後の夏が始まる。(林利香)

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