第106回全国高校野球選手権長崎大会が13日開幕する。連合5チームを含む46チーム(55校)が、頂点をめざす。秋以降の3大会で頂点を争った長崎日大と海星の評価が高い。県高野連の役員らによると、好投手が多く上位を狙う実力を秘めた学校が多いのも今大会の特色という。

■座談会の出席者

県高野連理事長 藤本利治さん▽県高野連副理事長 森高康信さん(長崎地区)、古賀仁さん(中地区)、米田一夫さん(佐世保地区)▽県野球審判協会審判長 岩永聡さん

Aブロック 長崎日大、ずば抜けた力

 森高 投手力や守備の堅さで長崎日大がずば抜けている。春と秋、NHK杯と頂点に立った。ここを倒す学校がどう出てくるか。

 岩永 長崎日大は西尾海純、三丸悠成、渡辺登の3投手が安定している。勝ちきるための勝負どころも良く知っている。他校は、低反発バットの導入で、長打の量産は難しいかもしれない。

 古賀 もう1校のシード、長崎総大付の増永伊吹もいいボールをテンポよく投げる。島原工や島原の投手もいい。

 米田 壱岐商の長岡拓実も安定感がある。連合チームだったのが、今回から単独出場となる。1年生が多い守備陣が長岡をどうもり立てるか。

Bブロック 九州文化学園、2枚看板

 米田 シードの九州文化学園は主戦の馬場航大と江頭勇武の2人を中心に連戦に臨むのではないか。夏に向けて攻撃力をどのくらい上げたのかがポイントになる。

 森高 シードの瓊浦は2年の投手、福留琉晟が力をつけてきた。その分、全体の投手力が上がっている。

 古賀 福留はNHK杯では軸になった。3年の矢野龍之の調子が良ければ投手陣は手堅い。

 藤本 このブロックは好投手が多い。壱岐の堤凛太郎、清峰の南和紀は速球が魅力。長崎南山の松田侑樹も馬力がある。どこの学校にもチャンスがあって、活躍する姿を見た子どもがあの学校で野球をやりたいと思ってくれればうれしい。

Cブロック 創成館、高い総合力注目

 古賀 創成館の総合力がかなり高い。去年も試合をしながら良くなっていった。NHK杯の中地区予選で長崎日大に勝っているし、優勝を狙えるチームだと思う。

 森高 波佐見、長崎西、大村工などもシード校をおびやかす存在。

 米田 甲子園に出場した経験がある学校が多い。古豪とか伝統校といった目線で見ると楽しみなチームが多い。

 岩永 長崎商は左投手で140キロ後半の最高球速を誇る野原英主をどの試合で使うのか、注目される。

 藤本 ここが一番激戦となる印象。創成館は長崎日大にも勝てるという空気があるでしょうから決勝に出ると楽しみ。

Dブロック 海星と大崎軸に展開か

 古賀 海星が抜けてきそう。球速140キロを超える選手が何人いることか。主戦の加茂恵は抑え気味に投げても球速130キロ中盤で、力を入れると140キロを超える。うまく、打者の気持ちをそらす投球もできる。陣内優翔は常に140キロを超える。

 森高 海星は3大会連続で進んだ決勝は、どれも紙一重で勝利を逃した。優勝の可能性はある。

 米田 大崎は投手を育てるのがうまい。守備力を高めて、どのように点を取らせない試合をつくるのか楽しみ。

 藤本 県立では長崎明誠の望月陽喜が粘り強い投球をするので注目。島原中央の投手の松野琉已はバッティングもいい。

座談会の出席者

県高野連理事長 藤本利治さん

県高野連副理事長 森高康信さん(長崎地区)

同 古賀仁さん(中地区)

同 米田一夫さん(佐世保地区)

県野球審判協会審判長 岩永聡さん

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