(6日、高校野球静岡大会1回戦、焼津中央4―7焼津水産)

 注目の「焼津対決」で勝敗を決したのは、焼津水産の4番鈴木琉生選手(3年)のサヨナラ3ラン本塁打だった。自らの失策から追いつかれて迎えた九回裏、右中間安打で出塁した望月一希選手(3年)を皮切りに深沢虎太郎選手(3年)が続き、2死一、三塁の好機で打席に入った。「負けるんじゃないか、とマイナスの気持ちがよぎった。ヒット性の当たりなら走者を返せる。思い切って自分の振りをしよう」。直球を振り抜くと、打球は左翼スタンドに届いた。「タイミングと角度がばっちり。エラーは帳消しね、と思った」と鈴木選手。本塁を踏むと、ベンチを飛び出してきたチームメートにもみくちゃにされた。

 焼津中央とは定期戦などで何度も対戦してきた。青山智哉主将(3年)らは6月初めから実習船に乗り、遠洋から焼津に戻ったのは2日前という。その間、副将の鈴木選手らがチームをまとめてきた。

 2回戦は袋井商と対戦する。鈴木選手は「全力のプレーをして一勝一勝積み重ねたい」と語った。(田中美保)

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