(10日、プロ野球 オリックス・バファローズ4―3福岡ソフトバンクホークス)

 オリックスが1点を追う九回。3番手で登板した吉田輝星は、何が何でも流れをたぐり寄せようと決めていた。「(古田島の)負けを消せるようなピッチングを心掛けた」

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 八回、2番手でマウンドに上がったドラフト6位新人・古田島成龍(日本通運)がソロを浴びて、勝ち越された。古田島は、山崎颯一郎や宇田川優希、平野佳寿ら去年の勝ちパターンが軒並み2軍調整を強いられるなか、救援陣を支えた前半戦の功労者の一人だ。日本ハムからのトレードで今季からオリックスに加入した吉田にとっては「同期」でもある。

 先頭の代打・川瀬晃は直球2球で追い込み、フォークで投ゴロ。甲斐拓也も直球で押し、フォークで中飛に仕留めた。今宮健太は2ボールから3連続の直球で二ゴロ。伸びのある直球と変化球のコンビネーションがさえた。

 気迫のこもった投球が、相手に傾いた試合の流れを呼び込む。九回裏の攻撃は西川龍馬、森友哉、紅林弘太郎の3連打で無死満塁とし、押し出し死球で同点に。最後は頓宮裕真が勝ち越しの右犠飛。打率2割以下と不振にあえぐ昨季の首位打者が試合を締め、球場のムードは最高潮に達した。

 首位ソフトバンクに連勝し、今季2度目の5連勝。最大9あった負け越しがなくなり、4月29日以来の勝率5割に復帰した。「とりあえずオールスターまで良い順位をキープしたいなと思います」と頓宮。12日からは2位ロッテとの3連戦で敵地に乗り込む。まだタカの尾羽は遠いが、勝ち方を知っている猛牛がにじり寄る。(高橋健人)

 山川(ソ) 四回、中越えに14号ソロ。「追い込まれてから粘ることができました。1点を返すホームランとなって良かったです」

 栗原(ソ) 五回、右翼線に同点の適時三塁打。「追い込まれてから食らいついていくことができました。追いつく一本となって良かったです」

 宮城(オ) 「ランナーを出してしまうイニングも多く、テンポが悪くなってしまったところを反省しなければいけません」

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