(11日、第106回全国高校野球選手権宮崎大会2回戦 延岡商1―4宮崎北)

 四回、二遊間にはじき返したゴロは守備範囲の広い遊撃手に捕られた。

 「間に合え」。一塁に頭から滑り込んだ延岡商の寺町真之介選手(2年)は、セーフになると右手を突き上げて喜んだ。大会屈指の好投手、宮崎北のエース塚洸介投手(3年)から、待望の先制点を奪った。

 大量点は期待できないと、1週間以上前から投球の映像を見て、狙い球を「一発で仕留める」意識で素振りしてきた。1打席目は球の伸びが想像以上で邪飛に倒れたが、四回は2死三塁で巡ってきたチャンスだった。「やってきたことが結果に出てうれしかった」

 4番を任されたのは6月から。打つときに体が突っ込む癖に気をつけていると、球が見え出し、打撃の調子が上がった。

 この日守った三塁は、チームを引っ張ってきた茂直樹主将(同)の守備位置。「3年生の思いも背負い、甲子園に行けるよう一球一球にこだわって練習したい」(中島健)

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