佐賀西は4番・右翼手で先発した1年生の吉原諒選手が投打に活躍した。

 「(打撃より)自信はある」という投球は、五回途中から登板し、無失点で逆転勝ちを呼び込んだ。打撃では七回に中犠飛で決勝点。吉冨寿泰監督から「1年だから気負わず自分のスイングをしろ」と言われたことを忠実に実践した。

 佐賀西は、佐賀中時代の1924年、第10回の全国大会に九州から唯一出場するなど伝統がある。ユニホームには佐賀城の別名「栄城」から、校名ではなく「EIJO」と入る。吉原選手は「誇り高いユニホームを着たくて佐賀西を選びました」。

 勝ち慣れていない選手たちは試合後、校歌を歌わずに引き揚げようとした。2年ぶりに夏の大会の初戦を突破し、吉冨監督は「ユニホーム以外にも話題になるように」と話していた。(森田博志)

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