(14日、第106回全国高校野球選手権福井大会1回戦 藤島0―10武生商工)

 藤島のエース左腕・中東佑輔投手(3年)は試合後、唇をかんだ。「球そのものは走っていたし、三振もとれたが、安易に得意の直球ばかりを投げて狙い打たれた」

 1年の冬に足を骨折し、復帰した2年夏には腰を疲労骨折。再びのリハビリ生活で苦しい時間を過ごした。

 この夏には間に合ったし、直球の切れに自信が持てるようになって大会に臨んだ。

 しかし武生商工の右打者は、左翼のライン際に思い切り引っ張ってきた。得意の直球を狙われていると気づいたが、球の切れに自信があり、多投してしまった。「何を狙われているのか考えて、変化球も投げないと。直球で抑えられると思い込んでいた」と悔やむ。

 3回途中、4点を失ったところで2年生の小野真輝投手に託して降板した。

 中東投手は大学に進学するが、「今後も野球を続けるのか、けがをしている時間が苦しかっただけに、迷っています」と話した。(鎌内勇樹)

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