みどり清朋の4番で一塁手の弘田悠斗選手(3年)は三回と七回の守備で、飛んできたファウルフライを「球場の壁にぶつかってもいいから取ろう」と好捕。「ガッツっす」というプレーに、応援席は相次いで沸いた。

 攻撃では六回、好機に左翼へ適時打を放ち、追い上げムードをつくった。

 伏線があった。好守の一方で、失策も二度あった。「責められてもおかしくなかった。でもみんなが『切り替えていこう』と声をかけてくれた」。それが適時打につながった。

 一度は野球をやめた。2年のときに再開。人一倍努力し、ブランクを解消して迎えた夏だった。試合後、涙も人一倍流しながら「惜しかったからこそ悔しくて。でも自分たちをほめていいかなと思う」と話した。(編集委員・中島隆)

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