智弁和歌山前監督 高嶋仁の目

 (20日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 高野山3―0熊野)

 先発した両投手が持ち味を発揮し、ともに100球以内で試合を終える緊迫した投手戦でした。昨夏の初戦で智弁和歌山を4安打2失点に抑え勝利に貢献した高野山の酒井爽投手(3年)は、熊野打線を被安打3で完封しましたが、調子はよくなかったようにみえました。昨夏はコーナーにきちっと投げ分けていましたが、制球に苦労して思ったところに投げられていないようでした。それが逆に熊野の打者が的を絞り切れず、打ち損じているように感じました。

 両チームの打線がもっと積極的に攻撃していれば展開が変わったかもしれません。変化球でストライクを取りにいくところを見逃していました。狙い球を絞っていればもっと点が入ったかもしれません。高野山の今井隆誠選手(3年)の本塁打は変化球をうまく打っていました。何度か好機をつくった両チームですが、しっかり犠飛を打てた高野山が接戦を制しました。

 この試合、暑さのため足がつる選手が複数いました。私が監督時代はほとんど無かったように思いますが、気候も変わっているのでしょう。しっかりと水分をとって試合に臨むことが大切です。(智弁和歌山・前監督)

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