(22日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 海南5―4南部)
相手の上位打線を警戒しなければならないのは、分かっていた。しかし南部の山田康将捕手(3年)は、継投する投手陣を支えきれなかった。
海南打線は20日にあった2回戦の初芝橋本戦で1、2番打者の連続二塁打などで得点を挙げた。途中で入った左打者も満塁で走者一掃の三塁打を放ち、勝ち上がってきた。
「相手は追い込まれると力を発揮する。ならば変化球で打たせて取ろう」。先発した主将の小松尚史投手(3年)と作戦を練っていた。
しかし危機はいきなりやってきた。一回、海南の先頭打者に四球を与えると、バントで送られた。そこで3番打者、野田宗士朗選手(1年)に安打を打たれてしまった。海南の上位打線には三回にも打たれ、同点で迎えた九回にもサヨナラの犠飛を打たれ、敗れた。
「リードできなかったのは自分の責任」と山田捕手。部員11人の戦いは幕を閉じた。(寺沢尚晃)
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