(23日、第106回全国高校野球選手権山口大会 豊浦1―8宇部鴻城)

 相手の打線がいいのは分かっていた。気持ちで行くしかないと誓って豊浦の先発、橋口武生投手(3年)はマウンドに立った。だが、「どこか自分の弱い所が出て」、初回のピンチで連続四死球を与えてしまった。この回に4点を失い、流れを相手に傾かせた。

 今大会の豊浦は初戦から逆転で勝ち上がり、3回戦はシードの早鞆を延長タイブレークの末に破った。佐々木浩一郎監督は「力のないチームだったが、選手らは大会を通じて成長していった」と振り返る。

 この日の橋口投手は腕を振るよう心がけ、二、三回は併殺や三振を奪うなど無失点に抑え、マウンドを託した。「投げるチャンスをまたくれた仲間に感謝します」。落ち着いた口調だった。(青瀬健)

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