(25日、第106回全国高校野球選手権富山大会準決勝 富山商4―0高岡第一)
9回167球を投げきった高岡第一のエース大門穂高投手(3年)は試合後、泣き崩れた上坊寺蓮仁主将(3年)を抱き起こして慰めた。主軸の好打者ながら、けがで出番がないまま敗退。一緒に甲子園で試合をするという目標はかなわなかった。
大門投手は試合後、「悔しい……」とこぼした。4点を失ったものの、富山商打線相手に9奪三振。富山商の前崎秀和監督が「彼の一球にかけた執念は素晴らしかった」とたたえる気迫だった。
準々決勝まで3試合17回3分の1を投げて防御率は0・52。2日前の準々決勝も五回コールドの試合を投げきっての連投だった。
高岡第一の村本忠秀監督は「よくやってくれた。大門が背負ってきたチーム。点をとってやれたら」と思いやった。大門投手は「上坊寺主将を甲子園に連れていけなかったのは申し訳ないが、このチームで戦えてよかった」と球場を後にした。(朝倉義統)
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