(25日、第106回全国高校野球選手権千葉大会準決勝、東京学館0―7木更津総合=8回コールド)
東京学館側スタンドで応援する部員が、一人の男性教員の遺影を掲げていた。「平迫、アレ、アレ~」。その人の名前が入ったチャント(応援歌)が球場に響き渡る。
椎名司、石井大羅、千葉ケン志朗ら3年1組の部員にとって3年間ずっと担任だった平迫宣之さん。5月にがんで亡くなった。
サッカー部の監督だが、他の部活の生徒にも熱く接していた。「とにかく一生懸命頑張れ。夏は見に行く」。春の県大会後、野球部員にもエールを送っていたという。
スタンドで遺影を手にした同クラスの檜垣湊は「一人ひとりに思いやりを持って接してくれる熱血な先生だった」と、熱い「平迫チャント」をグラウンドに届けていた。
その声は打席にも届いた。椎名は春の県大会で木更津総合戦の試合前練習のとき、打ち損じた打球が自分の右目に当たり負傷。レギュラーとして出場予定だったが、病院で治療するためベンチから外された。そのときに平迫先生から励まされた。「こういう時こそあせらず努力してはい上がれ」
椎名は平迫先生にこう告げたい。「最後まで胸を張ってやれました」=ZOZO(マハール有仁州)
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