マルシャン選手は今回のパリ大会、あわせて4種目にエントリーしていて、大会3日目の28日には、自身が世界記録を持つ400メートル個人メドレーで、銀メダルだった松下知之選手に5秒以上の差をつけ、オリンピック新記録で金メダルを獲得しました。
そして31日には、200メートルバタフライと平泳ぎの決勝に臨みました。
このうち200メートルバタフライでは、東京大会のこの種目の金メダリストで、世界記録保持者のハンガリーのクリシュトフ・ミラーク選手との今大会屈指の対決が注目されました。
レースは、前半からミラーク選手が先行し、マルシャン選手との差を広げていきましたが、残り50メートルのターン後からマルシャン選手が地元フランスの大観衆の地鳴りのような声援を受けて一気に追い上げ、ミラーク選手をわずかにかわしました。
マルシャン選手は、東京大会でミラーク選手がマークしたオリンピック記録を更新するタイムで激戦を制し、金メダルを獲得しました。
続く200メートル平泳ぎの決勝でもオリンピック新記録のタイムをたたき出し、今大会3個目となる金メダルを獲得しました。
マルシャン「すべての瞬間を楽しんだ」
レース後の記者会見でマルシャン選手は「私はこの2つのレースを泳ぎきることはできても、勝つことはできないかもしれないと思っていた。だから自分の力を試したかった。本当にうれしく、すべての瞬間を楽しんだ」と笑顔で話しました。
そのうえで、地元の大観衆の声援について「この2つのレースでは注目の的となったが、観客全体からエネルギーをもらおうとしていた。観客はすばらしい存在で、どの決勝でも私を後押ししてくれた。そして、できるかぎり速く泳ぐことができたので、本当に楽しかった」と充実した表情で振り返っていました。
マルシャン選手は、2日に決勝が行われる男子200メートル個人メドレーで、今大会4個目の金メダル獲得を目指します。
200mバタフライで銀のミラーク 会見に姿見せず
200メートルバタフライ決勝で、0秒54の差で敗れ銀メダルだったミラーク選手は、2023年夏に「次の挑戦に備えるために充電する必要がある」として、2か月半、水泳から離れ休養していた時期がありました。
ことし1月から本格的に練習に復帰してオリンピックを迎えましたが、連覇はならず、レース後は険しい表情でインタビューゾーンを通過し、メダリスト会見にも姿を見せませんでした。
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