藤波「ここまでやってきてよかった」

レスリング女子53キロ級で金メダルを獲得した藤波朱理選手は「最高です。オリンピック最高、レスリング最高。ここまでやってきてよかったです」と興奮気味に話しました。

そして、試合後にセコンドについていた父の俊一さんと日の丸を掲げながらマットのまわりを1周して喜びをあらわしたことについて「4歳から父のもとでレスリングをやってきて、ぶつかり合うことやけんかすることも多かったが、父がいなければここにはいないので、一番感謝したい存在です」と笑顔で語りました。

父とつかんだ金メダル

中学2年生からおよそ7年間、一度も負けないまま、オリンピックの頂点に立った藤波選手。父の俊一さんと二人三脚で鍛え上げたレスリングで頂点に立ちました。

藤波選手がレスリングを始めたのは4歳の時。もともとレスリング選手だった俊一さんが立ち上げたレスリングクラブに通うようになりました。

「運動神経がいいほうではなかったけど、タックルの反応はよかった」と俊一さん。負けず嫌いな性格も相まって藤波選手は小学生で全国大会を制すなどめきめきと実力を伸ばしていきました。

しかし、中学生になると思うように勝てなくなり2年生の夏に1学年上の選手に敗れて悔し涙を流してから父に「強くしてください」と訴えました。

そこから父の指導を受けて、特に「組み手」の技術を徹底的に磨くようになるとその後は年上の選手にも負けなくなり、父が監督を務める高校に進学した後は1年生ながらインターハイを制しました。

そして、日本体育大学に進学すると俊一さんも教員を辞めて大学のコーチに就任し大学近くに家を借りて2人で生活を始めました。

日々、顔を合わせることからぶつかり合うこともありましたが「オリンピックで活躍する先輩を見て来て、自分もああなりたいと思った。そのために頑張りたい」とパリオリンピックで金メダルを獲得するために大学でも父に指導を受けて強さを追い求めてきました。

そして、初めてのオリンピックとなった今大会でも、セコンドについた俊一さんのサポートを受けながら強さを見せて初めてのオリンピックで頂点に立ちました。

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