■パリオリンピック™ 卓球男子団体・3位決定戦 日本 2-3 フランス(日本時間9日、パリ南アリーナ)

卓球男子団体の3位決定戦で世界ランク4位の日本は、開催国フランス(同3位)にフルマッチの末に敗れ、3大会ぶりに表彰台を逃した。

第1試合のダブルスで戸上隼輔(22)・篠塚大登(20)ペアが敗れると、第2試合は張本智和(21)が今大会シングルス銅メダルのF.ルブランとのエース対決に勝利まで“あと1点”から逆転負け。続く戸上がシングルスで意地の勝利を奪い、第4試合の張本も快勝で2勝2敗に。最後は篠塚がF.ルブランとの大一番でデュースにもつれる接戦も及ばず、マッチカウント2-3でメダルには届かなかった。

前日の準決勝ではスウェーデンを相手に、勝利に王手をかけながらも第3試合からまさかの3連敗で逆転負け。決勝進出を逃し、気持ちを切り替えて3位決定戦に挑んだが、完全アウェーの中、惜しくも敗退となった。

第1試合のダブルスは戸上・篠塚ペアがS.ゴジ&A.ルブランと対戦。序盤からA.ルブランの逆チキータに苦しむなど、7連続ポイントを許し5-11で第1ゲームを落とした。第2ゲームも相手の勢いに押され、徐々に戸上らの強打も決まるが7-11で奪われ後がなくなった。第3ゲームは一転、積極的に攻撃を仕掛け、戸上のカミソリドライブ、篠塚のチキータレシーブ・3球目攻撃が決まり9-1とリード。相手もカウンターで粘るが11-5で奪い返した。第4ゲームは4-6と劣勢から粘るが、相手のカウンターの威力が上回りゲームカウント1-3で敗れた。今大会、初めてダブルスで敗戦。

第2試合はエース張本がA.ルブランの弟、17歳のF.ルブランと対戦。個人の世界ランクは張本が9位に対し、ルブランは今大会シングルス銅メダルで5位と格上。

ペンホルダーの相手に立ち上がり4連続ポイントを許したが、徐々にバックハンドが決まる。先にゲームポイントを奪われるが執念の逆転で13-11と先取。第2ゲームは相手のバックカウンター、ロングサーブに苦しみ4-11で落とす。第3試合は一進一退の攻防から張本がリードを奪うが、9-8から強烈バックをミドルに食らう。だが張本もフォアを決めてゲームポイントを握ると、最後はYGサーブでミスを誘い11-9。一気に勝利をつかみたいところだが、第4ゲームは激しい打ち合いでルブランが上回り、6-11で勝負は第5ゲームへ。第5ゲームは5-3とリード。相手のサーブを回り込んでフォアで撃ち抜くなど9-6で優勢に。チキータからの攻撃が決まり10-7と勝利まで“あと1点”としたが、銅メダリストのルブランも驚異の粘りをみせる。相手のバックの強打を防げず、まさかの5連続ポイントを許して10-12と大逆転負けを喫した。

◆戸上が気迫の攻めで1勝もぎ取る

後がなくなった第3試合は戸上(世界ランク16位)が、F.ルブランの兄のA.ルブラン(同18位)と対戦。第1ゲームから戸上らしい強打やバックハンドが決まり、11-8で先取。第2ゲームも粘る相手に10-9から気迫のドライブが決まり勝利に王手。第3ゲームは一進一退の攻防から、戸上は守備でもポイントを奪うも、8-8から先にゲームポイントを許してしまい9-11で落とした。第4ゲームは流れが相手に傾きかけたが、2点ビハインドから執念の連続ポイントで10-8。この試合の勝利まで“あと1点”から1点奪われるが、最後はサーブでミスを誘い勝利を手にした。

第4試合はエース対決で敗れてしまった張本が、同31位のS.ゴジと対戦。第1ゲームは張本の強打、チキータなどでリードし11-8で先取。だが第2ゲームは相手のロングサーブに崩され劣勢となり8-11と互角。第3ゲームは11-8と奪い返し張本が先に王手をかける。第4ゲームは5-7から3連続ポイントを許したが、相手のミスもあり逆転。10-8とマッチポイントを奪うがデュースの接戦に。12-12からチキータで攻め、最後は相手のレシーブがオーバーとなり14-12で張本の勝利。これで2勝2敗で第5試合へ。

メダルをかけ第5試合は篠塚(同42位)が張本を破ったF.ルブランとの大一番へ。第1ゲームは篠塚が立ち上がりから積極的に攻め、リードする展開。回り込んでフォアを決めるなどルブランを苦しめたが逆転を許し7-11。第2ゲームも果敢に攻め5-5の接戦となるが、7-11で後がなくなった。第3ゲームは勢いに乗り相手に意地をみせて12-12と粘り、14-12で1ゲームを奪った。だが第4ゲームはリードする展開も最後はデュースの末、惜しくも及ばず。日本はフルマッチの激闘も銅メダルを逃し、今大会は4位で終えた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。