ゴルフのメジャー今季初戦マスターズが11日(日本時間)に開幕。マスターズ11回出場で、解説を務めた中嶋常幸プロと実況を務めた小笠原亘TBSアナウンサーが初日を振り返った。
この日は雷雨のため、当初の予定より2時間半遅れてスタートとなり、日没サスペンデッドに。13回目の出場で3年ぶりの優勝を狙う松山英樹(32、LEXUS)は、1バーディー、5ボギーの4オーバー、暫定75位タイ。初出場の久常涼(21、SBSホールディングス)は1バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの6オーバー、暫定85位タイでホールアウトした。
小笠原亘TBSアナウンサー:初日のプレーが終わったわけですが、中嶋さん、お疲れ様でした。
中嶋常幸プロ:疲れたね。本人たちが。
小笠原アナ:そうでしょうね。いやーなかなかのコンディションでしたね。
中嶋プロ:悪い方にしかいかなかったよね。悪い方にしか流れがいかないような・・・
小笠原アナ:これもゴルフなんだなっていうことを・・・松山も今年に関しては手応えを感じてオーガスタに来て練習ラウンドをやってましたけども、久しぶりにこういうプレーを見ましたね。
中嶋プロ:俺たちが煽りすぎなんだよきっと。2番、3番、4番でチャンスが3つ、あったのよ。このうち1個でもバーディーがきていれば、流れがぐっと変わったと思うんだけど、つくのが悪い方だったし、風向きも悪い方だったんで。3番、4番を取れなかったですし、2番のバンカーも内容悪かったみたいだし。ちょっとあの辺のつまずきが、6番、7番と、後半も13番で無理に2オンを狙ったやつに繋がっちゃったんじゃないかなと。
■松山の1日目
暫定75位タイ、4オーバー
前半|ー|ー|ー|ー|ー|△|△|ー|ー
後半|ー|ー|ー|△|ー|ー|〇|△|△
小笠原アナ:そうですね。やっぱりインタビューでもがっつくっていうんですかね、ちょっと無理して手繰り寄せようとしたときに、去年一昨年は駄目だったんだよなということを言ってましたけど、今日はやっぱり先にボギーが先行した中で、何とかしなきゃいけないっていうところは、あったんですかね。
中嶋プロ:6番、7番があったんで、13番にやっぱり仕掛けて、もうこうなりゃ2オンして取るしかないっていう。だからあの難しい状況で狙って行っちゃった。しょうがない。
小笠原アナ:ただ松山らしいなというか、すごいなと思ったのは、残って1人で練習するという。
中嶋プロ:そうだね、明日期待したいね。やっぱりもう実力があるんだから、流れさえ掴めば・・・まだ3Rあるから。
小笠原アナ:そうです。(2月に行われた)ジェネシス招待では最終日に(スコア)62を見せてますから。ああいうすごいのを2日目に見せていただいて、一気に優勝争いに週末絡んでもらうと。
中嶋プロ:俺たちは力んじゃ駄目だよ、俺たちは力んじゃダメ。うん、もうそれしかない。
久常は「オーガスタの洗礼を受けちゃった」
小笠原アナ:力まずというと久常はどうでしたか?でもいい感じで1番、2番スタートしていって。
■久常の1日目
暫定85位タイ、6オーバー
前半|ー|〇|ー|△|ー|ー|△|ー|△
後半|ー|▢|ー|ー|ー|ー|△|ー|△
中嶋プロ:4番の3パットがちょっと痛かったかな。7番もちょっと飛びすぎちゃったし、決してこの2つともミスじゃなかったんだけど。9番もそうだよね。だから本当は、1アンダーでも回れてたし、ひょっとしたら2アンダーには、なったかもしれないし。ただどっちにしてもやっぱり風が・・・7番のボギーでもやっぱり風の読み違いというか。そういう風に翻弄された感じがあるよね。だから多分練習ラウンドはもっと条件が良かったと思う。一番厳しい条件が、初日に来ちゃったから、オーガスタの洗礼を受けちゃった。
小笠原アナ:おそらくこれ、今日終わってデータが出ると思うんですけど、ホールアウトした中では、アウトインのスコアはだいぶ違うんじゃないかなと思うんですね。今日はインの最後の方は大変でしたね。
中嶋プロ:大体インはみんな40近いでしょ。アンダーパーって少ないよね。ほとんどいないんじゃない?
※アンダーパーで回ったのは20人/62人
小笠原アナ:今年も18番がかなり難しくなってたんじゃないかなっていう上がりのホールになってましたね。ただ何度も言いますが、持ってますから。
中嶋プロ:DP(欧州ツアー)の新人王ですからね。やってくれますよ。"常"という名前がありますから。だから心配なんだよ、「これがなかったら・・・」って言うなよみんな。頑張れ、"常"に頑張れ(笑)
恐るべき海外勢
初日暫定トップには、20年全米オープン優勝のブライソン・デシャンボー(30、米国)。8バーディ、1ボギーの「65」で回り、7アンダーをマークした。1打差の2位には22年マスターズの覇者、スコッティ・シェフラー(27、米国)がつけている。
小笠原アナ:ということで、初日はまだ暫定の順位になるんですが、デシャンボー。
中嶋プロ:いや、俺はデシャンボーもそうだけど、やっぱりNo.1のシェフラーがちゃんと2位にいるっていうのが怖いね。この風で、この条件でノーボギーですよ。
小笠原アナ:あの足元のくいくいっと回るティーショットからですね。あとはあくまで暫定ですが、タイガー・ウッズ(48、アメリカ)がなんと1アンダーなんですね。
中嶋プロ:10番、11番、12番、13番も綺麗にしのいで、1アンダー守ってるし、足も持ちそうな感じあるし。
小笠原アナ:ありますね。明日は5ホールプラス18ホール。いやこれひょっとするとね、結構上位で週末を迎える可能性もなきにしもあらず。さらに同順位にロリー・マキロイ(34、北アイルランド)。
中嶋プロ:マキロイは丁寧にやってほしい。とにかくそれこそ10割出したいところ8割ぐらいで、最終日のサンデーバックナインまで行って欲しいよね。自分の中で8割のイメージでいけば、最終のサンデーバックナイン、どんと行けそうな気がするんだよね。
小笠原アナ:キャリアグランドスラムも、ひょっとすると・・・
中嶋プロ:とにかく無理打ちをしないでほしい。
小笠原アナ:伝わってるかなマキロイに。
中嶋プロ:マキロイわかって(笑)
2日目の展望
小笠原アナ:はい、ということで、2日目の展望ですが、まず日本人2人はもう言わずもがなだと思います。
中嶋プロ:そう。決勝に残って、とにかく早くアンダーバーに戻れるように明日、頑張ってほしいね。
小笠原アナ:顔ぶれね、ちょっとわかりませんね。
中嶋プロ:明日が終わらないとわからないね。
小笠原アナ:シェフラーだけは抜け出しちゃったら、ちょっとこれは危ない。
中嶋プロ:やばい。これはやばい。シェフラーさんはちょっとブレーキかけといてみたいな。
小笠原アナ:というところで、初日は本当に長時間にわたってお疲れ様でした。
中嶋プロ:もう目が回って、さっきここに来るのにまっすぐ歩けないんだからもう。だから時差ボケって日本にいてもなるんだね(笑)
小笠原アナ:時差ぼけのめまいって聞いて、ちょっと僕TBSの診療所をご案内しようかと思ったくらいで・・・
中嶋プロ:眠気覚ましの薬局で買ってきたやつを飲んでるんだから、2人で。
小笠原アナ:それぐらい満身創痍で、中嶋プロはやってますんで、ぜひ明日もご覧いただければと思います。ということで初日の振り返りでした。明日もよろしくお願いします。
中嶋プロ:よろしくお願いします。
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