パリオリンピック™でメダルラッシュとなったレスリング日本代表。史上最多となる11個のメダルを獲得しました。その強さのワケとは。
■女子76キロ級 鏡選手 “カワイイパワー”で史上初の金メダル
良原安美キャスター:
パリオリンピック™、今大会でレスリングは男女合わせて金8、銀1、銅2のメダル計11個を獲得しました。なかでもレスリング女子76キロ級は史上初の金メダルです。
その金メダルに輝いた鏡優翔選手は元々落ち込みがちな性格なのだそうです。しかし『かわいい』とポジティブな言葉をマウスピースに書いたり、『かわいい』と大きな声で何度も言うなどして乗り越えてきたそうです。またご家族も客席から『かわいい』と声援を送っていました。
さらに鏡選手は『ひまわり』も大好きで、ひまわりのピアスをしたり、優勝後は金メダルを手に“ひまわりポーズ”で「誰も成し遂げたことがないことを私がこの手で掴んだのは本当にうれしい」と語っていました。
また鏡選手は優勝を決めたとき、女子53キロ級の藤波朱里選手の元へ全速力で駆けつけました。2人は一緒に食事や買い物に行くなど、大変仲が良いそうです。
2人は試合前“金メダルを持って帰る約束”もしていたそうで、優勝後はシャンパンを一緒に飲んでいたということです。
井上貴博キャスター:
鏡選手は5月に右膝の靭帯損傷、藤波選手も3月に左肘の手術をしました。お互いオリンピックイヤーに大怪我をして、病室で励ましあったということです。
ホラン千秋キャスター:
勝利の笑顔だけでは語れない、色々なことを乗り越えてマットの上に立っていたのですね。
■レスリング メダル11個 大躍進
良原キャスター:
今大会のレスリング、日本勢はメダル11個と大躍進でした。女子は全階級でメダル獲得、男子も5つのメダル獲得となりました。
大躍進の理由について、2016年リオ五輪銀メダリストの太田忍さんは「東京オリンピックに向けた“強化”が大きい。若手選手への強化が更にもう1つ若い世代に行き届き、パリで花開いた」といいます。
またレスリング男子は、ここに至るまで苦戦の連続でしたが今大会では金メダル4個を獲得しました。
【五輪レスリング男子 金メダル獲得数】
・1964年:東京 5個
・1968年 :メキシコ 4個
・1988年:ソウル 2個
・2012年:ロンドン 1個
・2021年:東京 1個
男子の躍進について同じく太田さん聞きますと「ロンドンオリンピック金メダリストの米満達弘氏など、世界で勝利してきた人が、いま指導者になり“世界で勝つ方法”を指導する体勢が整ってきたから」だといいます。
井上キャスター:
競技をする方に聞きますと、高校まではフリースタイルしかないので、大学に入ってグレコローマンに転向する人は少なかったそうです。しかしグレコローマンの競技人口を増やしていったことで今回の結果につながったのではないかとおっしゃる方もいました。
ホランキャスター:
かっこよくて強い先輩方がいると、自分もそうなりたいと思って努力する若い世代が増えて、どんどん盛り上がって、強い選手が出てくるのではないでしょうか。
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