相手の勢いを止める一撃
原田選手は1メートル70センチ、体重97キロの左打ち。
がっしりとした体格からの鋭いスイングが持ち味です。
そのパワーは2回戦、1回の第1打席で証明されました。
最も深い右中間のフェンスを越える先制ツーランになりました。
“飛ばない”と言われているバットも、ものともしない大会第6号ホームランでした。
原田純希選手
「甲子園でホームランを打つのが小さいころから夢でした」
パワーの秘密はリンゴから!?
原田選手の出身は津軽地方の青森県平川市。
同じ敷地で一緒に住んでいた祖父・原田孝志さんは3代続くリンゴ農家でした。
原田選手は小さいころ、リンゴの収穫を手伝ったこともあるといい、幼い頃からおじいちゃんのリンゴが身近にありました。
しかし高校進学とともに寮生活が始まり、おじいちゃんと離れ離れに。
帰省してからはこれまで以上にリンゴを食べるようになったといいます。
原田選手
「実家に帰省したら毎食後に1玉食べます。おじいちゃんのリンゴは市販のリンゴと違って、特別なパワーがある気がします!」
おじいちゃんのリンゴはないけれど…
寮生活の原田選手。
おじいちゃんのリンゴは食べられませんが、好物のチョコレートでスイーツ作りにチャレンジしています。
電子レンジを使ってチームメートと試行錯誤しているんです。
原田選手
「特にチョコが好き。寮でチームメートとチョコタルトを作ったことがあります」
チームでも一番と言われる“大食漢”で寮では毎食、どんぶり2杯は欠かしません。
さらに菓子にとどまらず、卵料理やお好み焼き、きゅうりの漬物まで幅広く手作りをしていて手がけた料理は部員たちにも好評だということです。
チームメートの中には自宅に帰った際、母親に原田選手のレシピでキュウリの漬物を作ってほしいと頼む人もいたといいます。
家族の希望に
20日の準々決勝では、青森から父親の原田敏光さんと母親の郷美さんもアルプス席にかけつけました。
おじいちゃんは自宅でテレビ観戦しました。
父・敏光さん 母・郷美さん
「2人の兄が野球をやっていたので、背中を追いかける形で小学1年生で野球を始めました。高校で青森山田を選んだ時点で、ある意味覚悟を決めているんだなと。すごいメンバーばかりの中で、試合に出られて頑張っている姿を見られて幸せです」
郷美さんは高校に入ってから、食事管理などにも気を遣っているように感じています。
以前は差し入れにスナック菓子を多く入れていましたが、最近は大きく減ったということです。
大きな体で目指すのは
強豪チームの4番を去年の秋から任されている重圧も感じている原田選手。
夏の甲子園出場に向けて励んだのは筋力トレーニングでした。
バーベルを担いで行うスクワットでは日頃の食事も好影響を与え、去年より重りが20キロから30キロ増えました。
今では160キロから170キロの重りを持ち上げるほど下半身を鍛え上げました。
おじいちゃんのリンゴの力を感じながら、初のベスト4に進んだ青森山田の4番として勝利につながる1打で21日の試合に貢献する決意です。
原田純希選手
「甲子園の準々決勝では、得点圏にいる場面で打てなかったので、反省して次の試合ではしっかり打てるようにしたいです。4番としてチャンスで打つのはもちろん、厳しいところに投げられても打ち返せるように自分でチャンスを作れるようなバッターになれたらと思います。もし打てなくても得点につながる進塁打で勝ちを後押ししたい!」
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