個人総合で争われる体操の全日本選手権は、群馬県高崎市で11日に開幕し、パリオリンピックの代表争いが本格的にスタートしました。
パリ大会の女子の日本代表は5人で、全日本選手権の予選と決勝の合計得点を持ち点に争う、5月のNHK杯で選ばれます。
大会初日の11日は、女子の予選が行われ、NHK杯で2連覇を果たし今大会初優勝を目指すエースの宮田選手や、2大会連続でオリンピックに出場し、おととし競技の第一線から退いたものの、去年、再びオリンピックを目指すことを表明した杉原愛子選手などが出場しました。
このうち宮田選手は、最初の種目のゆかで、持ち味の表現力を生かしたダイナミックな演技で13.466をマークし、この種目トップに立ちました。
続く2種目目の得意の跳馬も、高難度の「ユルチェンコ2回ひねり」を高さのある跳躍で、着地までほぼかんぺきに決め、14.300と高得点をマークします。
最後の平均台も13.600をマークし、4種目すべてで安定した演技を見せて、合計54.966で予選トップに立ちました。
▽2位は、去年の世界ジュニア選手権で個人総合を制した15歳の中村遥香選手で、得意の平均台などで高得点をマークし、合計53.966
▽3位は杉原選手で合計53.432でした。
女子の決勝は13日に行われます。
宮田笙子「落ち着いて最後までやり抜けた」
宮田笙子選手は「最初のゆかで波を作れた。最後の平均台は、緊張して足がすくむような感覚だった。焦ったところもあったが、落ち着いて最後までやり抜けた」と笑顔で振り返りました。
そして、13日の決勝に向けて「予選で自信を持って演技をすることが大切だと思った。決勝でも落ち着いて演技したい」と意気込んでいました。
杉原愛子「ベテランらしく楽しむ」
杉原愛子選手は「ノーミスで演技できてほっとしている。順位は気にしていなかったが、予選3位という結果にびっくりしている。3年ぶりの全日本選手権は、とても楽しかった。1秒でも長く、この舞台で演技をしたい思いが強い」と笑顔で話していました。
そして、決勝に向けて「油断せず気を引き締めて、持ち味の美しく楽しい体操を見せたい。代表がかかる独特の緊張感があると思うが、ベテランらしく楽しみながら全力で演技したい」と話していました。
中村遥香「決勝では難度を上げ攻めていきたい」
中村遥香選手は「ノーミスで演技でき、さらに結果がついてきてよかった。技の出来栄えを示す『Eスコア』でしっかりと評価された。決勝では難度を上げて攻めていきたい」と話していました。
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