■パリパラリンピック 陸上男子5000m(T11・全盲)決勝(日本時間30日、スタッド・ド・フランス)

東京パラ銀メダリストの唐澤剣也(30、SUBARU)が、自身の持つ日本記録を4秒近く更新する14分51秒48をマークし、2大会連続の銀メダルを獲得した。

テザーと呼ばれる短い紐を選手とガイドランナーが手に持ち、2人で走る視覚障がいのレース。唐澤は序盤3番手につける。1000m通過時点で2位に上がる。そのまま2位をキープした唐澤は、残り2周でピッチを上げ、1位のブラジルの選手に迫る。しかし、ラスト1周で突き放され2位でゴールした。

唐澤は10歳の時に、網膜剥離で光を失った。2016年のリオパラリンピックで視覚障がいの選手たちが活躍している姿を見て感銘を受け、パラ陸上を始めた。アルバイト先の鍼灸院院長、清野衣里子さんが唐澤の練習や食事などをサポートする「からけん会」を発足。手厚い支援を受けた唐澤は、初出場の東京大会、5000mで銀メダルを獲得。さらに同年12月には14分55秒39の世界新記録(当時)をマークした。

唐澤は、男子1500mにも出場予定。もう一人の日本代表、和田伸也(47、長瀬産業)は15分16秒41で4位に入った。

■唐澤剣也(からさわ・けんや)
1994年7月3日、群馬県渋川市出身。2019年の世界パラ陸上5000mで銅メダル。23年の世界パラ陸上5000mでは金メダルを獲得。昨年、神戸で行われた世界パラ陸上5000mでは銅メダルを獲得した。好きな食べ物は焼肉。趣味はスイーツ巡り。

*写真右が唐澤剣也選手。

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