台風10号の影響でカード2連戦となった週末の広島カープ。“得意” のヤクルト相手に見事な連勝で、首位に再浮上しました。
8月31日(土)広島 vs. ヤクルト(マツダスタジアム)
マツダスタジアムでのヤクルト戦は今シーズン、7戦全勝のカープ。先発は、防御率リーグトップの 大瀬良大地 。その立ち上がり。先頭・長岡秀樹 に2ストライクからヒットを打たれてしまいます。
続く2番の 岩田幸宏 の打球をセンター・秋山翔吾 がナイスキャッチ。大瀬良を助けます。
その後、フォアボールで2アウト・2塁・1塁となり5番・オスナ。強烈な当たりをサード・小園海斗 がしっかりキャッチ。無失点で切り抜けます。
0対0で迎えた4回、先頭は3番・小園。初球をとらえてツーベースヒット。通算打率3割9分と相性のいいヤクルト先発・高橋奎二 を攻めます。
続く4番は、高橋から2週間前にホームランを放っている 末包昇大 。「しっかり割り切って打席に入れた」という中でストレートをとらえ、三塁線を破る先制のタイムリーツーベースヒットで続きます。
さらに2アウト後に7番・矢野雅哉 。バンテリンドームでは負けにつながるエラーをし、くやしい思いをした4年目が三遊間を破り、タイムリーヒット。リードを2点に広げます。
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「この1点は大きかったですね。大瀬良投手は勇気をもらいました」
先発・大瀬良は、球数がかさみながらも2回以降、ノーヒットピッチング。迎えた7回、フォアボールのランナーを置き、一発出れば同点の場面で 山田哲人 との勝負。
ここはレフト・末包の好守備にも助けられ、大瀬良は7回被安打1、無失点。防御率は0.07よくなり1.31となりました。
大瀬良大地 7回 球数111 被安打1 奪三振5 失点0
追加点がほしいカープは、そのウラ、先頭の 菊池涼介 。打球は逆風を切り裂き、レフトスタンドへ。8号ソロホームランで追加点を挙げます。
さらに続く矢野。高く上がった打球は、風に乗ってライトポールを直撃。矢野の2年ぶりのホームランが飛び出し、ベンチは大盛り上がり。“師匠”・菊池はこのリアクション。
天谷宗一郎 さん
「守るだけじゃないです。しっかりバッティングの方も成長しています」
その後も打線の勢いは止まらず、この回、一挙5点を挙げたカープ。投打がかみ合い、7対0の快勝。巨人が敗れたため、再び首位に浮上しました。(広島 7-0 ヤクルト)
広島カープ 新井貴浩 監督
― 菊池涼介と矢野雅哉が連続ホームラン。
「キク(菊池)はツボがありますので、浮いてきたら一発がありますしね、ナイスバッティングでしたね。矢野くんはですね、またね、ちゃんとそこは修正してね、あした、また、やってほしいですね。振り、大きくならないように(笑)。すばらしいスイングだったですね」
9月1日(日)広島 vs. ヤクルト(マツダスタジアム)
その後、2アウト・3塁・2塁とチャンスが広がり、3番・小園が浮いたフォークをとらえて、2点タイムリーヒット。2試合続けてカープが先制します。
天谷宗一郎 さん
「これでカープが優位にゲームを進められました」
援護をもらった玉村は、4回以降も快調なピッチング。この日、長打を打たれているサンタナに対しては、長く持ってからのクイック投法、そして、タイミングをずらして三振。まるでベテランのような投球術でヤクルト打線を翻ろうします。
追加点がほしいカープは6回、ランナーを1人置いて5番・坂倉。8月は打率3割6分を超えた男が、高めのボールをたたいてレフトへツーベース。チャンスを広げます。
ツーアウトとなって、打席には前日、735日ぶりの一発を放っている矢野。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「第5球を投げました。打ちました。センターへ上がった。前進守備だ。頭の上…、どうだ。越えていきそうだ。いや、センターがボールを当てた。こぼしている。ランナーが1人、還ってくる。そして、2人目も還ってくる。そして、矢野は三塁キャンバス蹴るかな。蹴るかな。(三塁コーチの)手が回っている。ランニングホームランか、ランニングホームランか。ランニングホームラン、ヘッドスライディング! 矢野、還ってきました。笑っています、矢野」
「人生初」だと語るランニングホームラン。矢野の2試合連続のホームランで3点を追加します。
玉村は、ランナーを出しても落ち着いたピッチング。8回まで3つのダブルプレーで無失点に抑えると、今シーズン3度目の9回のマウンドへ。プロ初完封をめざしましたが、連打とフォアボールでノーアウト・満塁となり、ここで降板。プロ初完封は持ち越しとなります。
玉村昇悟 8回0/3 球数115 被安打6 奪三振6
天谷宗一郎 さん
「くやしさは残ったんですが、ナイスピッチングでした」
セーブが付く場面となり、登場したのは “ウナギが大好き” 、守護神・栗林良吏 。
最初のバッターはリーグ最多ホームランの4番・村上宗隆 。フォークで三振に切って取ります。
オスナにタイムリーを打たれ、1点を返されますが、続く中村はカットボールで三球三振。最後は代打・川端を打ち取り、ゲームセット。栗林は、リーグ単独トップの36セーブ目を挙げ、玉村は自己最多に並ぶ4勝目。ヤクルト戦は地元で9戦9勝で、首位キープです。(広島 5-1 ヤクルト)
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