■パリパラリンピック 車いすテニス女子ダブルス決勝(日本時間5日、ローランギャロス)
車いすテニスの女子ダブルス決勝で上地結衣(30、三井住友銀行)、田中愛美(28、長谷工コーポレーション)組がオランダペアにセットカウント2‐1(4-6、7-6、10‐8)で逆転勝ちを収め、日本女子史上初の金メダルを獲得した。上地はダブルスでは、前回の東京大会銅に続くメダルで、シングルスを含めれば通算4個目のメダルとなる。田中は初めてのメダル獲得となった。
互いに3ゲームずつブレークしてゲームカウント4-4で迎えた第1セット第8ゲーム、オランダの角度のあるショットに日本は苦戦し、このゲームを奪われる。続く日本のサービスゲームもブレークを許し、日本は第1セットを4‐6で失う。
第2セットは互いに4ゲームずつブレークしてゲームカウント6‐6でタイブレークに突入。
日本はオランダの強打を粘り強く拾う。さらに田中のドロップショットも決まり、7-6でこのセットを取り、セットカウント1-1のタイに持ち込む。
そして迎えた第3セット、日本はオランダの攻めをはね返し続け、ポイントに繋げ4連続得点と大きくリード。さらに上地のショットで2連続ポイント。上地は叫び、腕を回して観客を煽る。田中も長いラリーに食らいつき、相手のミスを誘う。2人で力を合わせて10-8でこのセットを奪い、強敵・オランダを撃破した。
上地はシングルスでも決勝に進んでおり、ダブルスで戦ったD.デフロート(27、オランダ)と再び相まみえる。
■上地結衣(かみじ・ゆい)
1994年4月24日、兵庫県明石市出身。先天性の潜在性二分脊椎症で、装具をつけて歩けていたが、徐々に歩行困難になり車いす生活に]。11歳で車いすテニスを始める。2012年、高校3年生でロンドン大会に初出場、シングルス、ダブルスともにベスト8。16年、リオ大会ではシングルス銅メダルを獲得。21年東京大会ではシングルス銀メダル、ダブルス銅メダルを獲得した。
■田中愛美(たなか・まなみ)
1996年6月10日、熊本県出身。中学、高校と硬式テニス部に所属。高校1年の時、自宅での転落事故で脊髄を損傷し、車いす生活になる。退院と同時に車いすテニスを始め、部活動も再開した。21年東京大会初出場でシングルスベスト16、ダブルスベスト8。
*写真は左から田中愛美選手、上地結衣選手
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