(13日、プロ野球イースタン・リーグ 東北楽天ゴールデンイーグルス5―5北海道日本ハムファイターズ)
昨秋の右ひじ手術から1軍復帰をめざしている楽天の田中将大が13日、仙台市の「森林どりスタジアム泉」であった2軍の日本ハム戦で先発した。
8月に実戦復帰してから5度目となったマウンドはイニング数と球数を制限せず、復帰後最長となる7回を無四球、7安打、3奪三振で3失点。視察した青山浩二1軍投手コーチは1軍復帰に太鼓判。あとは今江敏晃監督の判断で復帰時期が決まる。
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前回まではリハビリ登板だったため、球数、イニング数に制限が設けられたが、この日は制限なし。
本人の気持ちも高ぶった。
「(緊張感は)今日が一番、ありましたね。そこは自分の中で違いました」
この日の最速は球団の計測で146キロ。先頭打者を出した一、四、七回と、それぞれ1点を失った。それでも、粘り強く投げられたことに表情は明るい。
変化球の精度を問われると、「スライダーに関しては良かった。それ以外のところはあんまりだったが、その分、直球で左打者の内角、右打者の内角を攻めて、特に左打者のインコースというところではフライを多く打ち上げさせることができた」。
何より、無四球にまとめたスタミナに一定の手応えがある。「ストライクをしっかり取れていた。球数が進んでいっても、そこは投げられていたと思う」
今後気になるのは、目下4位につけるチームが逆転でのクライマックスシリーズを争っている状況での登板時期になる。
1軍のレベルに達しているかを問われた青山コーチは「体的に見ても、今日の投球を見ても、そこはクリアしているんじゃないかなっていうところ」と評価した。
そして、「最終的に決めるのは監督なので。今、(1軍で)投げている先発ピッチャーと比べるというか、後はチーム状況が(3位浮上に)食らいつかなきゃいけないいう状況なので、そこにしっかりと入ってこられるかどうかっていうところも、リカバリーを見ながら進めていきたい」と言葉を選んだ。
本人は「そこ(1軍)に呼ばれるように、と思ってやっている。リハビリ登板が明けて、新しい違った形で今日の登板を迎えたが、自分が取り組んでいることをしっかりと出せたらなと思ってマウンドに上がり、そこはある程度は良かった」。
日米通算200勝まで残り3勝。ひりひりしたシーズン終盤で、近く、起用時期が決まることになる。(笠井正基)
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