今季限りでの現役引退を表明したオリックスの安達了一内野手兼内野守備走塁コーチ(36)が13日、大阪市の京セラドーム大阪で記者会見した。13年間の現役生活を振り返り、「寂しい気持ちもあり、ちょっとすっきりしたのもあります」などと話した。

 群馬・榛名高から上武大、東芝を経て、2011年秋のドラフト1位で入団したが、プロの打球を見て、「打撃では生きていけないと思った」。

 そこで、守備を徹底的に磨いた。主に遊撃手として堅実な守備でチームを支えた。「ちょっとはうまいと言ってもらえるようになった。守備のおかげでここまでできた」

 ただ、自信のあった守備が引退の引き金にもなった。5月1日のロッテ戦(ほっともっとフィールド神戸)で2点リードの九回、二塁手の守備固めで出場。ところが、自らの3失策でチームは逆転負けした。「あれから悩むようになった。(引退への)分かれ道だったかな」と振り返る。

 2016年からは国指定難病の「潰瘍(かいよう)性大腸炎」を患う。野球をやめることを考えたが、家族やファンからの励まし、同じ病気と闘う人からの手紙なども届き、「まだやらなくちゃ」と、自らを奮い立たせた。

 現役生活を一言で表すとと問われ、「感謝しかない」と即答。「指導者にも恵まれ、オリックスじゃなければ使ってもらえなかった。(リーグ)3連覇、日本一にもなれた」。

 会見の最後には、同い年で今季限りで現役引退するT―岡田(岡田貴弘)から花束を贈られた。安達は「(チームの)低迷期から一緒にやってきて、まさか優勝もできるとは。Tがいたからここまでできた。感謝している」と話した。

 球団によると、本拠最終戦の24日の西武戦後に安達とT―岡田の引退セレモニーを行う予定。

 安達の通算成績は1175試合で905安打、36本塁打、325打点、打率2割4分4厘。98失策(13日時点)。

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