大リーグ、ドジャースの大谷翔平が史上初めて「50本塁打、50盗塁」の未到の域にたどり着いた。世界一に輝いた昨春のWBCで日本代表の走塁担当コーチとして大谷を見た清水雅治、城石憲之両氏は、力みのない安定した盗塁技術を称賛した。
清水氏は90%を超える盗塁成功率を「断トツにすごい」とした上で、スタートからの安定した走りに着目する。「彼はどんな状態でも1歩目で同じ位置を踏み、スライディングも同じ足で距離が一定」と評価した。
城石氏はWBC1次リーグのチェコ戦で、二塁走者の大谷が三盗を決めた場面を思い出す。
相手投手はクイックモーションが苦手と分析し、ベンチは三盗の機会を狙っていたが、投打「二刀流」の負担を考えてサインを出さなかった。だが、大谷は自らの判断で三塁を陥れた。城石氏は「彼が投手の情報を頭に入れ、100%行けると判断した。栗山監督と顔を見合わせ『やっぱり行ったか』という感じだった」と振り返る。
清水氏は「どこかで人は満足するが、大谷は天井がない。向上心と継続力で突き抜けていく」とたたえた。(共同)
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