サッカーの2026年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、C組首位の日本(世界ランキング15位)は15日、ジャカルタで行われた第5戦でインドネシア(同130位)と対戦し、4―0で快勝した。通算4勝1分けとして、勝ち点を13に伸ばした。

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 日本は前半35分にオウンゴールで先制し、40分に南野が追加点を挙げた。後半にも守田と菅原のゴールで2点を加えた。

 6チームずつ3組で争う最終予選は、各組上位2チームがW杯出場権を得る。3、4位はプレーオフへ回る。8大会連続出場をめざす日本は19日に敵地で中国(同92位)と対戦する。

序盤は不安定 教訓生かし修正

 6万人の大観衆が後押しする敵地の雰囲気にのまれたのか、日本の立ち上がりは不安定だった。

 DF板倉がロングボールの目測を誤り、ピンチを迎える。GK鈴木が辛くも防いだが、相手に勢いを与えた。DF陣にはミスが相次ぎ、早い時間帯から相手を押し込む展開にはできなかった。

 ただ、そこで崩れず、修正できるのが、今のチームの強さだ。MF守田が言っていた。

 「用意したプランがうまくいかなかった時に、その場で変えていくことが大事」。主将のMF遠藤とともに中盤でボールを受けてチームを落ち着かせた。

 パス回しにも徐々にリズムが生まれ、5人が並ぶ相手のDF陣の隙を見つけ、中央から崩し始めた。前半35分にMF鎌田のパスにFW小川が詰め、相手のオウンゴールを誘って先制。一気に相手サポーターを黙らせた。

 選手たちのなかには、同じように5人のDFが固めた守備を崩せず、引き分けに終わった10月のオーストラリア戦の反省があった。ボールを回しながら攻略の糸口をみつけられず、「もっとシンプルに攻めてもいい」と言う声があがった。

 教訓を生かしたのが2点目だ。縦パス2本でチャンスを作り、MF南野が決めた。その後も効率よく得点を重ねた。

 「最終予選に楽な試合は一つもない」。選手はそう口々に言っていたが、これで4勝1分け。頭一つ抜けた地力が、今の日本にはある。(ジャカルタ=照屋健)

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