プロ野球で出場機会の少ない選手の移籍活性化を目的とした「現役ドラフト」が9日、オンラインで開催された。ドラフト1位でプロ入りした経歴のある上茶谷(D)、平沢(ロ)、矢崎(広)など、12球団で13選手の移籍が決まった。

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 現役ドラフトは12球団が保留者名簿から「外国人選手」「複数年契約の選手」「育成選手」などを除く2人以上を提示。他球団から必ず1人以上は獲得しなければならない。会議は非公開で1時間半ほど行われ、移籍選手のみが公表された。

 各球団が獲得希望選手の「予備指名」を行い、最も予備指名を集めた選手の所属球団が最初に「本指名」を始めた。本指名された選手の所属球団が次の指名を行う流れ。3度目となる今回で初めて2巡目が行われた。2巡目には2球団以上が参加したと見られ、広島は日本ハムの鈴木を指名したが、日本ハムは指名を希望する選手がいなかったため会議は終了した。

 現役ドラフトは、労組日本プロ野球選手会と日本野球機構とが協議を重ね実現。これまで、ソフトバンクから阪神に移籍し2年連続2桁勝利の左腕の大竹や、ソフトバンクから日本ハムに移籍して今年の交流戦で最優秀選手に輝いた外野手の水谷らが活躍している。

指名結果

巨人    田中 瑛斗 投(日)

阪神    畠 世周  投(巨)

DeNA    浜地 真澄 投(神)

広島    山足 達也 内(オ)

      鈴木 健矢 投(日)

ヤクルト  矢崎 拓也 投(広)

中日    伊藤 茉央 投(楽)

ソフトバンク上茶谷大河 投(De)

日本ハム  吉田 賢吾 捕(ソ)

ロッテ   石垣 雅海 内(中)

楽天    柴田 大地 投(ヤ)

オリックス 本田 圭佑 投(西)

西武    平沢 大河 内(ロ)

※投は投手、捕は捕手、内は内野手。カッコ内は現所属球団。広島は2巡目まで指名

上茶谷はメキシコ滞在中に移籍決定

 上茶谷(D) ソフトバンクへ移籍。ウィンターリーグでメキシコに滞在中だった。「チームメートと過ごした時間はかけがえのない僕の財産です。横浜スタジアムが本当に大好きで、地鳴りのような大声援には背中を押してもらえました。新天地で活躍する姿をお見せできるように頑張っていきたいと思います」

 畠(巨) 「ジャイアンツに在籍した8年間、かけがえのない時間を過ごすことができた。阪神の力になれるよう、目いっぱい腕を振っていく」

 平沢(ロ) 西武へ移籍。「いいこともあれば悔しいこともあった。そのすべてが今の僕にとって大切な思い出です。新天地で心機一転、頑張ります。結果を出して頑張ることで、今まで支えてくださったみなさまに恩返しがしたい」

 浜地(神) 「タイガースというチームがすごく好きで離れることへの寂しさはある。野球を続けられることに感謝し新たな気持ちで頑張っていきたい」

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