1998年に整備された「横浜国際プール」のメインアリーナは夏季はメインプールとして、冬季は床を張ってスポーツフロアとして利用しています。

メインプールは50メートルのコースが10あり、水泳の日本選手権やパラ競泳の大会などが開かれてきました。

横浜市は16日、老朽化を受けた再整備の計画案を市議会に示し、それによりますと、夏場のメインプールの機能を廃止して一年中、体育館として利用できるフロア化を目指すということです。

理由として、プールの利用者が減少する一方、バスケットボールなど体育館の利用者が増加傾向にあるほか、プールとフロアを転換するコストがかかることなどをあげています。

メインプールの廃止をめぐっては神奈川県の水泳連盟や日本パラ水泳連盟などが「全国規模の大会の実施ができなくなる」などとして存続を求めていますが、市はウォーミングアップ用の25メートルのプールを新たに整備したり、サブプールのバリアフリー化を進めたりするとしています。

サブプール

市は、メインプールの廃止以降も、県レベルの大会はサブプールで開けるとしていますが、昨年度(2023年度)メインプールで開催した主な15の大会のうち、全国レベルの3つについては実施できなくなる可能性があるということです。

市は4年後をめどに工事を始め、2030年ごろの完成を目指す予定です。

神奈川県水泳連盟「とても残念」

横浜国際プールのメインプールを廃止にすることなどを盛り込んだ再整備の計画案について、神奈川県水泳連盟は「たくさんの大会が開かれ、日本を代表する選手が泳いだ思い入れのあるプールであり、存続を強く要望してきたが廃止はとても残念だ。水泳人口の減少につながるのではないかと心配している」とコメントしています。

また、日本パラ水泳連盟は「障害がある選手にとって使い慣れたメインプールは安心して競技できる場所なだけに、廃止になるのは非常に残念だ。狭いサブプールでは、選手の控え場所や動線が十分に確保できず、知的障害者の日本選手権などは開催できなくなる。関係団体と調整して大会をできる代わりのプールを探さないといけない」とコメントしています。

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