ドジャース・大谷翔平選手(29)の1週間を振り返ります。
■久々快音 球団18年ぶりの珍記録も
日本時間先月30日の相手は、古田敦也さんが臨時コーチを務めたダイヤモンドバックス。去年のプレーオフで3連勝し、リーグチャンピオンとなりましたが、西地区4位と首位のドジャースを追いかける展開となっています。ファンの期待は大谷選手の大きな一発ですが、1回、8打席ぶりにヒットを放ちます。2回には1アウト満塁と、大チャンス。しかしここではセカンドゴロでダブルプレー。ここまで今シーズン4度あった満塁の場面すべてで凡退しています。
8回の第5打席は、再びチャンスでまわってきます。高めのボールをレフト前に運び、タイムリー、得点圏で結果を残し、5試合ぶりのマルチヒットです。
ドジャースは10安打8得点、延べ44人が打席に立ち、三振ゼロと、球団18年ぶりの珍記録も達成し、快勝です。
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■珍客の襲来で…一躍ヒーローになった害虫駆除業者■珍客の襲来で…一躍ヒーローになった害虫駆除業者
日本時間1日の試合開始直前、選手たちの見つめる先には、バックネットに発生した大量のミツバチが…。中継映像では、ベンチで待つ大谷選手の下に「BEE DELAY」、ハチにより試合が遅れますと表示されています。このビーにちなんで、流れてきたのはTHE BEATLESの名曲「LET IT BE」。場内アナウンスもビーを強調し、「Please be patient(ご辛抱願います)」。 遅延からおよそ1時間が過ぎ、登場したのが害虫駆除業者のマット・ヒルトンさん。ハチの吸引を開始すると、わずか3分ほどで駆除完了。一躍、スタジアムのヒーローに!息子さんの野球の試合を見ていて、急きょ駆けつけたそうです。すると、始球式にも大抜擢され、ノーバウンド投球にファンも大歓声を上げます。さすがメジャー流、粋な演出です。 これでは終わりません、翌日にはトレーディングカードが作られることになりました。マット・ヒルトンとサインも入って「ビー・スペシャリスト」とあります。このハチ騒動で試合開始が2時間遅れてしまいましたが、メジャーリーグでは、こうした珍客の襲来ありますよね?
古田さん「日本ではあまりないですが、たまにあります。これはネコですが、フィールドは大きいですから、簡単には捕まりません」 古田さん
「そしてカモ、鳥まできます。海の近くに球場があったりするので、カモだけじゃありません」 古田さん
「(2009年のインディアンス×ロイヤルズ戦)一打サヨナラの大事な場面、センター前に打球がいくと、そこにカモメがたくさんいてボールが見えず、ロイヤルズがサヨナラ負けしたといったことがありました」 古田さん
「次は、2011年の地区シリーズ・カージナルスの本拠地でリスが乱入。この試合でカージナルスが勝ち、ワールドシリーズも制覇しました。そしてこのリスが幸運を呼ぶということで、チャンピオンリングにリスがデザインされました。やることが粋ですよね」
大谷選手にとって、このハチは幸運の使者となるのか。
第1打席、2試合連続のヒットを放ちます。その後は、ダイヤモンドバックスが継投でつなぐ「ブルペンデー」により、打席ごとにピッチャーが変わり、3打席連続三振。大谷選手の第5打席は延長10回、この日、2度目の得点圏にランナーを置き、マウンドには元ヤクルトのマクガフ投手(34)。ここはセカンドゴロ、「泣きっ面にハチ」の一日でした。
一方、そのウラにはダイヤモンドバックスの4番・ウォーカー選手がこの日2本目、逆転サヨナラ2ラン。2戦目はダイヤモンドバックスが勝利しました。
チームの公式SNSには「少年たちはブンブンしている(The boys are buzzing.)」と、ハチにかけて喜びを伝えていました。
日本時間2日、大谷選手は今シーズン33戦目で初の完全休養をとりました。
先発の山本由伸投手(25)は、6回無失点で3勝目をあげました。次のページは
■チャリティーイベントに夫婦で登場■チャリティーイベントに夫婦で登場
試合のなかった日本時間3日はロサンゼルスに戻り、ドジャースのチャリティーイベントに妻の真美子さんと登場しました。夫婦そろってシックな“ブラックコーデ”。大谷選手の左手の薬指、そして真美子さんも結婚指輪がキラリ。取材対応中には一歩下がって見守ります。
大谷選手「(Q.夫婦生活について)まだシーズン始まって間もないので、きつくなってくるのはこれからかなと思いますけど。生活のリズムとか徐々に徐々にできていると思うので、もっともっと慣れてくれば、またやりやすかったりするのかなと思います」 このチャリティーイベントはロサンゼルスの教育、医療、ホームレスなどの支援をするドジャース財団が主催していて、資金を集める目的でパーティーが開催されているんですが、ゲストもすごいんです。会場では、グラミー賞4度受賞のエド・シーランさんのコンサートも行われ、大谷選手と真美子さんとの記念撮影も行われました。
古田さん、このチャリティーイベント、寄付金の額がとんでもないですよね。
古田さん「そうですね。特にアメリカはガラパーティーをよくやります。スポーツ選手だけでなく、セレブの方たちの意識が高くて、社会還元も含めて大きな額が動きます。日本でもチャリティーオークションをやったりしてますが、寄付で動くお金がまだまだ日本は規模が小さいのかなと思ってしまいます」
このイベントには、ドジャースのオーナーグループが財団に約77億円の寄付を行い、チケットは最低価格で約19万円ということです。
一方、日本で昨年おこなわれた、‘23 NPBオールスターチャリティーオークションでは約1547万円を売り上げました。
その後も大谷夫妻は山本投手や通訳のウィルさんと写真を撮ったり、真美子さんは女性陣に混ざって記念写真。ファンの前にスターたちが続々と登場するなか、大谷夫妻も登場。階段を降りる際には妻の手を取って、エスコートする大谷選手でした。次のページは
■元同僚対決 WBC彷彿の「カモーン」■元同僚対決 WBC彷彿の「カモーン」
日本時間4日は東地区の首位で、プレーオフの前哨戦とも言える強豪ブレーブスと対戦しました。
2試合ぶりの先発復帰となった大谷選手は1点を追う3回、フォアボールで出塁すると、11試合ぶりとなる盗塁に成功。ユニホームのお尻の部分に穴を開けながらもチャンスを広げ、塁上では笑顔を見せました。4番スミス選手のタイムリー、盗塁を決めた大谷選手が戻ってきて同点のホームを踏みます。8回もフォアボールで出塁。ここは牽制(けんせい)球に誘い出されるも、ファーストがボールを落とし、今シーズン7つ目の盗塁、いまだ失敗なしです。
延長戦に突入した試合は10回、勝ち越されて迎えた第5打席です。1アウト二塁、ブレーブスの5番手は、エンゼルス時代のチームメートのイグレシアス投手(34)。打席の大谷選手はマウンドに視線を送ると、口元が緩みます。1球目、2球目とチェンジアップで追い込まれ、4球目のチェンジアップを捉え、土壇場での同点タイムリーに「カモーン」。WBCを彷彿とさせる雄叫びをあげます。
さらに延長11回、先月メジャーデビューしたばかりのパヘス選手(23)。センター前に落ちタイムリー、今シーズン初のサヨナラ勝ち。ベンチから飛び出し、山本投手とハイタッチする姿も見られました。
歓喜の輪に加わる大谷選手でしたが、喜びのあまり、カメラに頭をゴツン、それでも劇的勝利に貢献しました。
(5月5日放送「サンデーLIVE!!」より)
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