日本のアニメ産業が、2025年度の世界市場規模で初めて2兆円を突破した。協会法人・日本動画協会の発表によると、海外市場の売上が1兆1,500億円と初めて国内市場を上回り、グローバル展開が本格化している。
海外市場の拡大
特に北米市場の成長が顕著で、前年比45%増の4,200億円を記録。『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『進撃の巨人』などの人気作品に加え、『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』など新たなヒット作が相次いで誕生した。
中国市場も回復基調で、配信プラットフォームの bilibili では日本アニメの視聴回数が月間50億回を突破。東南アジアでは、NetflixやCrunchyrollなどのグローバル配信プラットフォームが市場拡大を牽引している。
制作現場の課題
一方で、アニメーターの人手不足と過酷な労働環境は依然として深刻な課題。業界の平均年収は約430万円にとどまり、離職率は年間15%にも達する。制作スタジオの多くは請負制であり、クオリティ向上の一方で制作費の上昇が収益を圧迫している。
こうした課題を受け、東宝やソニー・ミュージックなどの大企業がアニメスタジオへの出資を加速。制作体制の強化とアニメーター待遇改善に取り組んでいる。MAPPAやUfotableなどの人気スタジオは、社員制を導入し、年収800万円以上を提示して人材確保に励んでいる。
未来展望
日本動画協会は、2027年の世界市場規模を2兆5,000億円と予測。特に生成AIを活用した制作効率化と、メタバース・VRでのコンテンツ展開が次の成長エンジンになると見ている。
「日本アニメは、もはやニッチなサブカルチャーではなく、世界のメインストリーム・エンターテイメントです」と、協会の増田弘道理事長は述べる。
ソース:日本動画協会・毎日新聞
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