操作のしやすさと丈夫さに加えてヘルスケア機能を強化した

携帯電話メーカーのFCNT(神奈川県大和市)は16日、スマートフォンの新製品を8月に発売すると発表した。中国レノボ・グループ傘下に入って経営再建を始めた2023年9月以降としては初めての新製品となる。ヘルスケア機能を新たに搭載し、健康意識の高い消費者や初めてスマホを購入する消費者を取り込む。

新製品「arrows We2 Plus」(アローズ・ウィーツー・プラス)を8月中旬に発売する。価格は未定。NTTドコモを通じて販売する。21年に発売し約280万台出荷したFCNTの主力製品「arrows We」を刷新し再起をはかる。

新たに自律神経を測定・管理できる機能を搭載した。スマホの背面についているセンサーに指をあてて脈波をはかり、それをもとに自律神経の状態を示す数値を算出する。自律神経を整えるための生活習慣のアドバイスも提示する。現在のアドバイスは約40種類あり、今後さらに増やしていく予定だ。

画面の拡大表示ができないようなサイトやアプリでも拡大できる機能を追加した。スマホの側面の電源ボタンを指でなぞると画面のスクロールや拡大操作ができるという。桑山泰明副社長は「まずはこの製品で足元を固めていきたい」と意気込んだ。

FCNTは富士通の携帯電話事業が母体で、ドコモのシニア向けスマホ「らくらくホン」を手掛けてきた。スマホ販売の競争激化に加え、円安や部材価格の上昇などで資金繰りが悪化し23年5月に民事再生法の適用を申請し、9月にレノボ・グループの傘下に入って再建を目指している。

【関連記事】

  • ・らくらくホンのFCNT レノボ傘下で中国に生産移管
  • ・iPhone「1強」スマホ市場、ソニーが新Xperiaに込めた狙い

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。